後半でまとめて書くけれども、最近「国内と海外」という関係性を1リスナーながらぽつぽつ考えている。
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小袋成彬
宇多田ヒカルプロデュース、という鳴り物入りでデビューした新人シンガー。
変にジャンル分けするのもあれだけれど、アメリカR&Bのニュアンスを持ちつつJPOPのスタンスを取るような、そんな感じ。
この曲、というかこれが収録されたアルバム『分離派の夏』が凄く良いアルバムだった。
言葉のリズム、チョイスが聞いていて気持ちいいし、タイトルから1stトラックの語り、そして最後のトラックまで1本通ったテーマ性みたいなものも惹かれるものがある。
っていうかどう語るかがすげえ大変なアルバムだなって。
MØL
デンマークのポストブラックバンド。
相変わらずこういうの追っかけてます。
やっぱメロディと曲展開にいかに個性をだせるか、ってのがこのジャンルのキモなんだよな。
そこが凡庸になると、あっという間にその他大勢になる。
そういう意味ではMØLは良いバンドだと思う。
Vampillia
日本のバンド、っていうかオーケストラ。
音楽性は非常に多岐にわたるので一口で語れるグループではない。
でも、今の日本のヘヴィミュージックシーンでは最重要グループであることは間違いないと思う。
派生バンドのVMOにも見られるような、インダストリアル/ポストブラックなアプローチのこの新曲。
上に紹介した話と繋がるけど、やっぱりこのバンドも唯一無二なんだよな。
「似た」ものはなんとなく見つかりそうな気がするけど、絶対見つからんのよな。
これがデモだってんだから、アルバムが超楽しみじゃん。
Juice=Juice
所謂ハロプロのアイドルグループ。
もう5,6年やってるから、アイドルの中では中堅に入ってくる頃か。
この曲一聴したら分かるが、K-POPのニュアンスが強い。
っていうか、作曲編曲がKARAを手掛けたりしてる人たちだから当然っちゃあ当然なんだけれど。
様々なサウンドがごった煮になって、それを可愛い子が歌うってのがアイドルの魅力だと思うので、こういうアプローチも凄く良いと思う。
K-POPだからってだけで奥歯に物の詰まったような語り口になる人がいるのが不思議だな。
J-POPもK-POPも良いもんは良いぞ。
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引用すると見つかりそうだから匂わす程度にしとくけど、「全世界で大ヒットしたヒーロー映画が、日本の定番アニメ映画に興行収入で負けた」ってのが話題になった。
で、そっから出てくるのが
・日本遅れてる!ガラパゴス!
・出羽守うぜー。日本独自で盛り上がってんだから良いじゃん。
・アメコミヲタがうぜー
・腐女子ぐらい金使ってから言え
こんな感じ。
お前はどうなんだ?ってことで言えば、
別に悪いとも思わないけど、かといって良いか?と言われれば頷けもしない。
ガストロンジャーかって感じ。
国内映画でもアレがヒットして欲しかったなーとかあるし。
世界的にヒットしたものが日本でヒットしないってのは確かにファンからしたら危機感抱くかもしれん。
でも日本は日本で独自シーンがあったりするのも事実。
必ずしも世界、というかアメリカのシーンに追従しなきゃいけないわけでもない。
だけど日本だけがスルーされてくのもそれはそれで寂しい。
っていうか、全員が全く別方向向いて殴り合ってるだけだから、いくら話しても何も産まれねえ話題だなとは思う。
公開館数とか、IMAXによるチケットの値段の差ととか色々あるだろうし。
なんつーか、ネットでのカルチャー語りにおける「嫌味を上手く言えたもん勝ち」、みたいな争いには加わりたくないからこんぐらいにしとく。