吐き捨て系日記

もう30になっちゃう男が考えを整理するためにブツクサ綴る、ほんとにただの日記です。

アジアのいろんなメタルバンドを紹介

アジアの音楽が今アツいぞーという話をよく聞くようになった。

88 risingのシンガーJojiのアルバムがビルボードR&B/HIPHOP部門で一位、全体で3位になったとかそういう景気良いニュースもあったり。

www.billboard-japan.com


俺もその辺ちょくちょく聞いてたんでまあ嬉しかったんですよね。
で、ふと思ったことがあって。

そういや、アジアのメタルシーンってどうなってんだろう?っていう。
インドネシアのメタルが、とかそういう本が出てたりってのは知ってんだけど、

デスメタルインドネシア: 世界2位のブルータルデスメタル大国 (世界過激音楽)

デスメタルインドネシア: 世界2位のブルータルデスメタル大国 (世界過激音楽)

 

 
ただ、アジアってもっと国いっぱいあるじゃん。

せっかくspotify入ってんだし、本腰入れて探してみるかってことでちょっくら掘ってみました。
するとまあ、いいバンドがいっぱいいるんですな。

言語の関係で見つけにくかったりするんだけど、聞きだせば一緒よ。

つーわけで見つけたバンドを記事に残しときます。
読まれる読まれないはともかく、残しとくのが大事だと思うんで。

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Greedy Black Hole


台湾のメロディックデスメタルバンド。
適度なテクニカルさとエキゾチックさも感じるメロディセンスが同居しており、かなりクオリティが高いと思う。

ボーカルは女性。
デスボイスやる女性も昔に比べりゃめっちゃ増えたな。
その中でもかなりデスボイス上手い方だと思う。それでいて叙情的なクリーンパートもしっかり歌いこなす歌唱力の高さがある。

トータル、めっちゃ高いポテンシャルを持ったバンドだと思う。
台湾メタルだとChthonicとかAnthelionとかが有名だけど、サウンドで全然引けをとって無いと個人的には感じたな。

あと、公式Twitterがフォロワー二桁とかなのになぜか日本語ウィキに記事がある謎。

Greedy Black Hole - Wikipedia

The Down Troddence


インドのテクニカルデスメタルバンド。
2009年から活動開始した、メタルの中では若手バンドだが実績は十分。

2014年にはローリングストーンのIndia Metal Awards 2014を総なめにしている。
っていうかそんな賞があったことを知らんかったぜ。

ギターソロにインド音階?っぽいのが使われてて「ああ、インドだな」って感じはするんだけど過度にオリエンタルな感じを出さずにいい塩梅。

歌詞はまあ聞き取れねえんだけど、Shivaって曲があったりするからインドの宗教事情みたいなもんをある程度踏まえてんだろうか。

Motherjane


こちらもインドのバンド。
活動は96年からなのでもう20年近くやってるらしい。
メタルバンドのご多分に漏れず、メンバーの変わりようも割と激しい。

先述したThe Down Troddenceと比べるとインド感がありつつもHR/HM風味が強めのサウンド
歌い方?というか発生方法は我々がイメージするインド音楽に近いような気がする。

で、インド音楽の裏で鳴ってるストリングスをそのままエレキギターでやってるからもうほとんどプログレメタルかっていうテクニカルなサウンドになっている。
っていうかギターバカ上手いな。

聞いてて非常に心地良い。

Al-Namrood


サウジアラビアのフォーク/ブラックメタル
まず、言語が英語じゃないっぽいのが個人的にポイント高い。

国が変わってもメタルやると英語になるバンドも多いんだけど、やっぱ各国の言語で歌ってるの聞いてみたい、みたいなとこもあるし。

サウンドは、ゴリゴリ轟音ギターに中東っぽいストリングスや音階が乗っかってくる。
やっぱアラビア系のサウンドにはエキゾチックな雰囲気を感じてしまうんだけど、それがメタルとして出てくるとまた趣が違うね。

今年出たアルバムはブラック感が凄く強くて、サウンドメイキングにはちょっとポストブラック風味も感じられたり。
ブラックメタルによくある呪詛的なパートもやっぱアラビアの要素が強い。

Yaşru


トルコのフォークメタルバンド。
笛やストリングスが効果的に使われている、フォークメタルらしいフォークメタル。

クリーンとグロウルを上手いこと歌い分けつつ歌っている。言語はトルコの言葉っぽいな。

言語が分かんなくても勇ましい感じは伝わってくる。
ハイトーンで叫ばずに朗々と歌い上げる感じがイイネ。
曲によってはポストブラックぐらい重くなる時もあるサウンドの幅も良し。

Bomb at Track

タイのラップメタルバンド。
リリースされてる時期を見ると、だいぶ若いバンドのようだ。


www.youtube.com

ライブ映像だが、客入ってるし盛り上がっている。
結構人気あるバンドっぽいな。

こういうスタイルのバンドもめっきり少なくなったけど、若手でこういうバンド出てくると他国ながら嬉しくなる。

Slapshock


フィリピンで96年から活動してるベテランバンド。
時代によって音楽性も変わってきてるようで、初期はラップが入ってたり、日本で言うところのミクスチャーっぽいサウンドだったり。
直近の曲だとやっぱメタルコアっぽい。

驚いたのはその人気。spotifyで月間30,000人近いリスナーをフィリピンだけで持ってる。
普及率にもよるだろうが、メタルでこのリスナー数確保するのかなり凄いと思うよ。

СЛОТ


見逃しがちなロシアのバンド。
ジャンルとしてはなんだろう、ニューメタルだろうか。

ロシアっていうとどうしてもカチューシャ的な民謡サウンドのフォークメタルを想起してしまうんだけど、このバンドはそういう路線ではない。

まず2003年から活動してるんでもうキャリア15年。

男女ツインボーカルで、シャウトからハイトーンから幅広く歌いこなす。
つーか歌うめえな。ボーカルは何回か変わってるっぽいけど。
キャリア初期はラップメタル風のアプローチもあったり、最近だとメタルコアっぽいアプローチしてたり。

音源を見てみると最近は10周年で過去音源を再リリースしたりしてる。

このクオリティで日本に全然情報が入ってこなかったのがホント不思議なくらいだわ。
まあ俺もバンド名どうやって入力したらいいか困ったし、思った以上に言語の壁って高いんだな。

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日本と欧米だけ聞いて世界の音楽聞いた気になってるけど、やっぱ世界は広いなあって気づかされますね。

まあ、紹介しなかっただけで大体どこの国にもスラッシュメタルデスメタルバンドは必ずいるんだよね。
それを一個一個紹介してくとキリが無いんで、今回は分かりやすく個性の強いバンドを紹介するにとどめておいた。

ただやっぱシーンのデカさによる差ってのはどうしてもあるようで、ストリーミングやyoutubeの再生数ってのは伸び悩んでいるバンドが多い。
メタル自体世界中にバンドはいるし、ファンもいるんだけどラップみたいにリリース日に数億回再生されてチャートをジャックするみたいな景気の良さがあるわけじゃない。
Ghostとかは人気あるけど。

つってまあ暗い話してもしゃあないので、ファンとして楽しんで聞いて金落とすしかないよねってことで。


馴染みのない国の音楽を聞いてくのって中々難しい。
ただ、そういう時に「メタル」って共通語があったのは助かったよね。

国名+ジャンルって検索すると今まで見えなかった景色がちょっとだけ見えるんで、他のジャンルでもやってみようと思う。