吐き捨て系日記

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FIGHTING ILLUSION K-1GP 2000 / 2000【PS】

久々のゲームレビュー。

FIGHTING ILLUSION K-1GP 2000

FIGHTING ILLUSION K-1GP 2000

 

誰がどう見たって分かる、K-1のゲームです。

2000年ということは、アーネスト・ホーストが3回目の優勝を果たし、K-1でも屈指の人気選手だったアンディ・フグが36歳の若さでこの世を去った年。

K-1の黄金期、そのピークだったとも言えるかもしれない。


この手のK-1ゲームは何作もリリースされているが、2001年からはメインのハードがPS2に移行しだす。
PS末期のゲームって結構いいゲーム多いよな。

以下簡単な概略

ゲーム内容

K-1GPトーナメントを戦い抜くGPモード、対戦モード、チーム戦モード、勝ち抜き戦のKINGSモード、そして観戦モード。
これらが主なコンテンツ。

GPモードやKINGSモードは進めることで隠しキャラなどが解放されていく。


そしてこのゲームの目玉である育成モード。
ポイントを振り分けて自由に作成する「モンスターファクトリー」と、パワプロサクセスモードの様に日々の練習をしてステータスを上げながら徐々に育成する「K-1チャレンジ」の2種類がある。

この「K-1チャレンジ」がずば抜けて面白い。
それについては後述。

対戦

4つのボタンがそれぞれ左右のパンチとキックに割り当てられており、ニュートラル含む9方向のレバー入力で技が変わる。
コマンドとか長押しとかは無し。

単発で打つことも出来るが、各キャラに設定された「コンビネーション」通りに入力することでよりスピーディーに、かつ威力が高まった技を打つことが出来る。


ゲージは体力ゲージとスタミナゲージ、そして足ゲージの3種。
頭部に攻撃を受けると体力ゲージが大きく振れるが、しばらく経てば徐々に回復していく。しかし何度も攻撃を受けるとゲージの総量自体が減っていくという仕組み。

ゲージの端まで到達するとダウン。大きく振りきれると一発KOになる。


スタミナゲージは技を使うことで減り、時間経過で回復する。
こちらは腹部への攻撃でその総量が減っていく。
そして、スタミナゲージが0になるとボディKOになる。
そのため、派手に動きまくってスタミナが減ったところにボディ食らうとあっさりKOになってしまうこともあり、体力ゲージ以上に注意が必要かもしれない。

足ゲージは単純に蓄積してマックスになったらKO。


ガードは上下の2種類。ガード方向を間違えても一応防げるが、その場合削りダメージが入る。

上級テクニックとして、ガードの瞬間にタイミングよく攻撃を放つことで発動するガードキャンセルがある。

K-1チャレンジ

パワプロで言うところのサクセスモード

容姿はデフォルトで用意された数種類+隠し、それに肌の色とトランクスの変更が出来る程度で正直あまりバリエーションは無い。
ちなみに、上半身がデカかったりする見た目を選ぶと初期能力がパンチに偏るなど地味に影響がある部分でもある。


まず最初はジム選び。
日本の正道会館
アメリカのマーシャルアーツジム
ヨーロッパのムエタイジム
以上の三種類から選択していく。
ジムによって習得できる技やイベントも変わってくる。


スケジュールは週単位。
いくつかある練習メニューを5つ設定し、実行していく。
基礎メニューは上げられる能力値が少ないが上がり幅が大きく、応用メニューは複数の能力値を上げられるものの上がり幅が小さいといった特徴がある。


ステータスは、
腕力、背筋、脚力、頭腹部脚それぞれの防御力、スタミナ、スピードの基礎能力
ストレート、アッパー、フック、前蹴り、回し蹴り、特殊蹴り、パンチキックコンビネーションのテクニック能力
2種類に分かれ、合計で16種類。


ジムの他にトレーナーを最大3人まで雇うことが出来る。
それぞれ得意な練習や習得できる技が異なり、試合で結果を残せば雇える種類が増えていく。

技の習得やトレーナーを雇うといった行動にはGPポイントが必要になる。
これは試合をこなすことで貯められる。

最初は地方のキックボクシングランキングで徐々にキャリアを積み、知名度が上がるとK-1からのオファーが来るようになる。
最初はGPポイントを払って出場しなければならないが、結果を残せば向こうから招待してくるようになる。

リミットは10年。
結果を問わず10年経ったら引退となる。

ゲームの魅力

PS末期ということだが、グラレベルはそこまで高い方では無い。
実在選手もなんとなく似てるかなってぐらい。

試合に関しては、相手のレベルにもよるが比較的単調かもしれない。
強力な技でけん制しつつ、近距離戦ではコンビネーションを打ちまくるのが基本。
CPUレベルが上がるとガンガンガードキャンセルしてくるのでこれでは勝てなくなってくるが。


キャラはデフォルトでも結構いる方だが、何より隠しキャラが多い。
実在選手の隠しキャラもいるのだが、半実在の面白キャラが魅力的。

どうみてもブルース・リーで技もカンフーっぽいキャラとか、
どうみても橋本真也で逆水平チョップや爆殺キックを使うプロレスラーとか、
あらゆる空手技をマスターした石井館長とか

遊び心があって面白い。これらの半実在キャラは育成モードでも特定の条件を満たすと現れ、倒すと技が習得できるようになるなどイベントとしても活かされている。


キャラが多いとみんな似たような動きになるんじゃ?と思われるかもしれないが、このゲームは技もかなり多い。
単なる「ハイキック」でもモーションや威力の違いで10種類以上、ハイキックとは別の「上段蹴り」があったりとバリエーション豊富。


中にはジェロム・レ・バンナフランシスコ・フィリオをKOしたときのモーションを再現した「バスターストレート」ってのがあったり、ムエタイの幻の技と言われている「直角蹴り」があったり、言わずと知れた「カエルアッパー」なんてのもある。

そのため育成でもキャラの個性が意外に出しやすい。
空手技で固めたり、フック振り回す脳筋ファイターにしたり、ローキック偏重キャラにしたり。


チャレンジモードも案外イベントが多く飽きさせない造りになっている。
トレーナーの組み合わせによって特殊な遠征先(相撲部屋とか)に行けたり、前述したように道場破りが現れたり。

地方タイトルの選手たちも個性豊かで、単なるモブになっていない。
それぞれ見た目に合わせた特徴や得意技がある。


で、地方を勝ち抜いてたどり着いたK-1とのバランス差がまた絶妙。
地方チャンピオンでも完封できるし余裕だろ、と思って挑戦したら余りの能力差に絶望するみたいな。
特にピーター・アーツ
こいつの後ろ回し蹴りがまあ射程も長く威力も高いため、出会い頭に食らって一発KOってのは誰もが味わう壁。
それらを乗り越えた先のGP優勝はやっぱ格別に嬉しい。


あと細かいとこだが、K-1での試合後に当時ライターで後にプロデューサーとなる谷川貞治の雑誌記事風コメントが入る。
数種類の使い回しではあるのだが、雰囲気は凄く出てて良いなと思ったり。

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ざっと書き散らしてみた。

このゲーム面白いんだけどあんまり言及したブログとか見当たらなかったので書き残しときたいなと。

ただ、パワプロとかプロレスゲームとかにも言えるんだけど、スポーツもののゲームってどうしても後からやるのキツイ部分はあるよね。
あの選手いねえなあとか、あの技無いなとか。


そういう時はよっぽど「これにしかない!」って特徴が欲しい。
そういう意味で、K-1のゲームシリーズの中ではかなり高水準な育成モード入ってるんで是非遊んでほしいゲームかも。中古だと安いし。