今回は幸運なことに公開してすぐ見に行くことが出来ました。
シン・ゴジラはその年どころか邦画史に残る大ヒットとなり、シン・エヴァも経た庵野秀明が描くウルトラマン。
学生時代に自分自身がウルトラマンを演じたこともある、というエピソードでも知られており、エヴァンゲリオン他でも数々ウルトラマンへのオマージュが描かれていることからも分かる通り、庵野監督自身が特に思い入れが強いこの作品をどうリメイクするのか。
自身もリアルタイムじゃないながらも昭和のウルトラマンをビデオで楽しみ、新世代ウルトラマンも割と長いこと追いかけてきたということもありつつ。
そういった期待を持って上で視聴した感想です。
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これが描きたかったのか!?庵野!
まず前提として、今回庵野秀明は「総監修・脚本etc」であり監督は樋口真嗣であるということ。
なのでシン・ウルトラマンの諸描写については誰の意図によるものなのかはまだ判別が難しい。
資料本やインタビューでは語られるのだろうか。
こういったことを前提として挙げる必要があるほど、個人的には困惑させられた作品だった。
特撮に対する病的なまでの愛とフェティシズム。
それは大いに感じ取ることが出来た。
忠実に着ぐるみ特撮をなぞりつつ、CGならではの派手さや新しさを加える挑戦も見受けられた。
しかし、それによって描かれた諸所は果たして本当に制作陣が目指し、辿り着いたものだったのか。
ただ過去をなぞってオタク同士で「分かってるねえ」と称賛しあい、自身の様々な癖を開陳する。
身も蓋も無い言い方をすれば「金をかけた同人の域を出ていない」と個人的には感じられた。
「それが庵野だろ!オタクだろ!頭空っぽにして楽しめよ!」と言われるなら、俺はもういいですと返すしかないし、俺はオタクじゃなくていい。
この先シン・仮面ライダーが控えているわけだが、同様のスタイルだとするとちょっと身構えてしまう。
良いとこが無いわけじゃ無いが、悪いとこの嫌さが個人的には勝ってしまった、というのが全体としての感想です。
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ネタバレ版はもうちょっと経ったらまとめて書いておこう。