吐き捨て系日記

もう30になっちゃう男が考えを整理するためにブツクサ綴る、ほんとにただの日記です。

なぜ『コナン』は『アベンジャーズ』より強いのか?

アベンジャーズ / エンドゲーム』が世界的な大ヒットを記録している。
タイタニックすら抜いて、世界興行収入ランキングの二位につけたとか。


俺も見たがやっぱ面白かったし、何より「10年見てきてよかったな」と思わせてくれる映画だった。
それはそれとして、今回は別の話題。


前作『インフィニティウォー』の頃からよく話題になっていたのが、「世界各国ではアベンジャーズが一位なのに日本だけコナンが一位だった」みたいな話。

www.oricon.co.jp


これに対して「日本おかしいだろ」とか、「日本のコンテンツが強いのは良いことじゃないか」みたいな議論というか言い争いがあった。
そして今回の『エンドゲーム』も、日本では破格のヒットをしているもののやっぱコナン強いな、みたいな感じになっている。

news.livedoor.com


実際には、公開時期とか計算方法とかによる部分も大きそうで、単純比較は出来なさそうだけど結局どっちが多いんだろうな。
まあそこは細かいとこかもしれんが。

で、それらに関する記事でまた論争が起きてるらしい。


www.sbbit.jp


音楽ライターの宇野惟正氏へのインタビュー記事。
なぜアメコミ映画は当たらないのか?という分析。

そして、これに対するカウンター記事。

 

cinemania.hatenadiary.jp


お前の分析は間違ってる!ってな感じで批判している。
特に宇野記事の「オタクからの脱却を目指すアメコミ」の部分が気に入らなかったらしい。


両方読んで色々思うところはあるのだけれど、俺が気になった点は別の部分。
「コナンの分析、誰もしてなくね?」ってこと。

アメコミがー、日本の文化がーって話も大事だと思うし、世界的コンテンツが日本で注目されないことに対する危機感みたいなのも分かるっちゃ分かる。
でもその前に、まずコナンが何でこんなにヒットしてんの?って話もっとした方がいいと思うんですよね。


というのも、コナンの映画自体は俺が小学生だった頃からやってたわけですが、その頃の感覚からすると昨今の大ヒットに違和感というか、「ドラえもんポケモンの方が売れてなかったか?」というのがある。

なので今回は「なぜ日本でアベンジャーズがあんまり伸びないのか?」じゃなくて、「なぜコナンが強いのか?」という視点で、客観的な数字から振り返ってみることにしました。

前提として、俺はコナンをそこまで熱心に追っかけてる方じゃないというのは述べておきます。

『コナン映画』のヒットはいつから?

コナンのテレビアニメシリーズが始まったのは漫画の連載開始から2年後の1996年。
劇場版は1997年の『時計仕掛けの摩天楼』からスタートし、一年に一本ペースで公開されている。

第一作、『時計仕掛けの摩天楼』は興行収入でいうと11億円。
この年『タイタニック』が世界的な大ヒットを記録し、日本でも年間一位を記録している。
また、『もののけ姫』が193億円の大ヒットで国内映画として一位、長寿アニメシリーズとしてはドラえもんの『ねじ巻き都市冒険記』が配給収入で20億ぐらい。
コナンは年間ベスト10にも入らないぐらいだった。
翌年にはポケモンの映画シリーズもスタートする。


そこから10年以上、コナンの映画は全体ではもちろん、アニメというジャンルに限っても、『ドラえもん』『ポケモン』『クレヨンしんちゃん』そして『スタジオジブリ』『エヴァ』という強豪達と抜きつ抜かれつといった感じで一定の興行収入は記録するものの、ダントツのヒットには至っていない。
ランキング自体は国内3位とかに何度もなっているが、そもそも国内映画が興行収入あんまり伸びてない中でだったりする。
2000年代後半には更なる強豪、妖怪ウォッチが登場している。


※参考:過去の興行収入上位作品 日本映画製作者連盟

www.eiren.org


潮目が大きく変わったのは2016年。
実写では『シン・ゴジラ』、アニメ映画では『君の名は』が大ヒットした年だが、妖怪ウォッチポケモンドラえもんなどの人気国内アニメシリーズを抑えて第三位に『純黒の悪夢』がランクインしている。

そして翌年2017年には、その他邦画をも抑えて国内の一位を獲得している。

数字の推移で見ると、それまで30~35億前後で推移していた興行収入が2014年に42億、2016年には63億と急激に増えている。
邦画全体の興行収入が徐々に伸びてきてはいる時期なのだが、その中でも突出して興行収入が増えていることがわかる。

そして2017年は68億、2018年に公開された『ゼロの執行人』はなんと91億という数字を記録している。
2014年の『異次元の狙撃手』が興行収入42億だったことを考えると、わずか4年で倍以上伸びたことになる。

ちなみに『ゼロの執行人』と同月に公開された『アベンジャーズ / インフィニティウォー』は37億、日本ではダブルスコア以上の差がついていた。

なぜ急激にコナンはヒットしたのか?

まとめてみよう。

公開から2013年まで、多少の上下はあるものの名探偵コナンはおよそ30億前後の興行収入で推移してきた。
それが2014年に40億を突破すると、そこから年毎に1.5倍近い伸びを起こして2018年には90億を突破した。

これはその他アニメ映画シリーズと比べても明らかに異質だ。
妖怪ウォッチは2015年に国内一位を記録したもののそこからは30億前後に安定、ポケモンもシリーズ開始当初は爆発的なヒットをしたがやはり20億後半から30億で推移している。ドラえもんも同様、クレヨンしんちゃんは実はそこからワンランク下がって20億に届くか届かないかぐらい。
コナンは確かに長いシリーズだが、ドラえもんクレヨンしんちゃんはもっと長い。
人気っていう意味で言えば世界的な顧客を持つポケモンもある。
でも今、日本で強いのはコナンなのだ。


つまり、「シリーズが長いから」とか「コンテンツとして愛されてるから」とか、「オタクカルチャーが」という分析だけでは片づけられない何かがこの数年『コナン』にはあったと考えるべきだろう。

本編とのキャラクター連動

名探偵コナンといえば毎回各地で起こる事件にコナン達が巻き込まれ、それを解決していく数話完結ストーリーが基本。
被害者や犯人は基本的にゲスト、仮にメインキャラが容疑者になってもそれは冤罪であることがほとんどだ。
そして設定上は、永遠に四季を繰り返すいわゆる「サザエさん時空」と異なり作品内で明確な時間経過があるらしい。
にしては人死に過ぎだろ、ってのは野暮なツッコミ。


大事なのは、日々の事件解決とは別のメインストーリーラインがあるということ。
「オレは高校生探偵、工藤新一」からはじまる導入部で説明されている、「黒の組織」という謎の犯罪者集団との争いだ。
各地で事件を解決しつつも、合間合間で黒の組織や彼らを追うFBIや公安に絡んだストーリーが少しづつ進んできていた。

劇場版でも『世紀末へのカウントダウン』や『漆黒の追跡者』など黒の組織が犯人となる作品自体はあった。


しかし、いくつかのキャラクターが新たに登場したことにより、そのストーリーがより核心に迫るようになった。
代表的なところで言えば、英語教師ジョディ・スターリングや赤井秀一、安室透といったキャラクターがその役割を担っている。
前二人が登場するようになったのは『バトルゲームの罠』そして『謎めいた乗客』という話から。
それぞれ単行本で言えば27巻、アニメで言えば2001年の2月から4月にかけて。

安室が登場するようになったのは75巻、アニメでは2012年に放送された話から。

そこから長い年月をかけて、日常の事件解決とは別に彼らの正体が明かされていくストーリーが展開していく。

また、「安室=アムロ」「赤井=赤い」といった語呂合わせから、初代ガンダムに出演していた古谷徹池田秀一というベテラン声優が演じたこともあり、ファンの間でも大変人気の高いキャラクターになっている。


そんな彼らが初めて映画に登場したのが2014年に公開された『異次元の狙撃手』だ。
この年はこれとは別に『名探偵コナンvsルパン三世』も公開されている。

この作品ではジョディ、沖矢昴、赤井、そして黒の組織といったテレビ版でもおなじみのキャラクターが重要な役割を担っていた。
そして突筆すべきなのは、彼らの新しいストーリーが漫画やアニメに先駆けて展開されたということだ。詳しくはネタバレになるので割愛。
そこに前述したようなキャラ人気、そしてルパンとの共演映画効果などによって40億を超えるヒットが生まれたと考えるのが自然だろう。


次作『業火の向日葵』は、メインストーリーに黒の組織関連のキャラは登場していない。
しかし、本編の人気キャラクターである怪盗キッドが過去作とは違い敵になるというストーリーや派手なアクションは好評を得た。
そして、恒例となっているエンドクレジット後の予告で、次回作が黒の組織がメインとなるストーリーだということが明かされた。


それが2016年の『純黒の悪夢』だ。
この作品では赤井、安室、ジョディが中心となり、黒の組織と対峙するストーリーが描かれている。

次作、服部平次がメインに絡む『から紅の恋歌』までの伸び率がそれほど大きくないことから見ても、「赤井、安室が絡むと急激に伸びる」ことが分かる。
と同時に、「黒の組織が絡んでいなくても伸びている」という事実から、『純黒の悪夢』のヒットによって「コナンの映画を見る固定客を確保した」ことも同時に考えられる。


そして2018年の『ゼロの執行人』だ。
これはポスターに大々的に安室が描かれている通り、彼がコナンの敵として立ちはだかるストーリーになっている。
「安室透の女になった」というワードがSNSで飛び交うなど、安室の魅力が遺憾なく発揮された本作。
「安室を100億の男にする!」を合言葉にリピーターが続出したことも話題になった。
100億には届かなかったものの、90億を超える興行収入によって国内作品でもトップクラスの結果を残した。


つまり、それ以前の作品のような一回きりのスペシャルストーリーではなく、本編のキャラクターを様々登場させて、キャラクターを掘り下げたり、メインストーリーを先へ進めるような映画に切り替わったこと、それがコナン映画が急激に興行収入を伸ばした要因と言えるのではないだろうかと。


ここから見えてくるものは何なのか、それは翻って「アベンジャーズ」のヒットと重なる部分もあると思われる。

「長く見ていく」ということ

冒頭で『アベンジャーズ / エンドゲーム』について「長く見てきてよかった」と感想を述べた。
2008年のアイアンマンから始まり、20を超える作品で紡いできたストーリーが結実する感動がそこにはあった。


そこで、今まで述べてきたコナンの分析を省みると、今まさにコナンのファンたちはこの「長く紡いできたストーリーが結実する」感動へ向かっているんじゃないか、そう思えてきた。


怪盗キッド、安室透、赤井秀一黒の組織、そして2019年の映画で中心に据えられた京極真。
本編に登場した様々なキャラが、それぞれがメインになる映画で新たな活躍、ストーリーを紡いでいく。
言ってみれば今まさに「コナン・ユニバース」が大きく進行している真っ最中なんじゃないか。
振り返ってみれば、そもそも怪盗キッド青山剛昌の別の連載作品『まじっく快斗』の主人公だし、細かいとこで言えば単なるモブ刑事に過ぎなかったキャラが担当声優からとった「高木」という名前を与えられ、彼が主役のエピソードが展開されるようになるなどクロスオーバーやメディアミックス、逆輸入みたいなものが盛んなのがコナンだった。


昨年、漫画本編では黒の組織の親玉の名前が明かされた。
その正体は誰なのか、今はどこにいるのかまではまだ明かされていない。

が、20年前に比べればストーリーが核心に迫っていることは明らかだ。

また、安室達も「警察学校組」としてかなりバックボーンがしっかりしており、各々の関係性も複雑に絡み合っている。
そんな関係性もある種「萌え」の一つとして人気を加速させる要素になったと考えられる。


そうなったら、そりゃ映画館行くよなあ。
昔コナンを見てた世代が、小学生の頃に見てた作品の大きな謎が今になって明かされる、となれば大人になって長らく離れてたとしても見に行こうと思うだろう。

それに加えて若いファン、コナンが始まった頃には産まれてないような世代もハマっているってのが面白い。


実際アクションも派手で謎解きもあり、娯楽映画としてクオリティが安定していることもある。
ディテールにも細かく気が配られており、登場人物に合わせて酒や煙草の好み、乗っている車の車種などがキャラのイメージに合わせてそれぞれ設定されている。

こういった部分がネットで共有されることでオタクの琴線に触れたり、前述したような声優人気ってのもファン層の拡大に繋がってるのかな。


アベンジャーズと比較する際に単なる「子供向け、オタク向けのアニメ映画」として語っちゃうと見えない部分が昨今のコナン映画にはあると思う。
少年が主役だから、大人が主役だからてのとも少し違うんだよな。
オタクカルチャーというか、オタク的行動の影響は多分にあるとは思うけど(リピート視聴文化、購買意欲の高さとか)。


ただやっぱり、単行本96巻で25年、テレビで23年、映画で22年に渡って続く中でちょっとずつ進んできたストーリーが今大きく動いている。
かつてコナンを見ていた子供たちが大人になり、再びその行方に注目している。
そして今の子供たちも、今まで熱心に支えてきたコナンファンたちも。

それがポケモンドラえもんでなく「コナンが」アベンジャーズに勝った理由じゃないかなあって。


ちなみに来年の映画は赤井秀一がメインになることが予告で明かされている。
これもヒットしそうだな。

ボーッとしてたら平成が終わった

なんやかんやバタバタしてたらブログも1カ月以上放置してしまった。


で、その間に平成が終わって令和になってしまったり。

俺は昭和のラストに産まれて平成を生きてきた世代。
ってことなんで前の改元の時の雰囲気はよく知らない。

ただ、崩御があっての改元だったので自粛ムードが凄かったみたいな逸話はちょくちょく聞いてた。
井上陽水がCMで「お元気ですか?」って言うだけで不謹慎扱いされるような感じだったとかなんとか。


それと比べると何やらお祭りムードというか、正月がもう一回来たみたいな感じだな今回は。


まあ令和になってもやることは変わらんとは思うのだけれど、一方で「令和になったしもういいだろ」みたいなリセット感が漂ってたり。

あるいは「いい加減令和なんだからそういうのやめようぜ」みたいな、悪しき昭和価値観を更新してこうぜ的なノリもあったり。


実際昭和と平成だと昭和の方が価値観的にはまだ強いんだろうな。
テレビのメイン張ってるのって40代50代ばっかりだし。

とんねるずダウンタウンウッチャンナンチャンって20代でゴールデン冠やってたし、ナイナイぐらいまではそういう感じの世代交代出来てたのになんで急にそれがストップしたんだろうな?

まあ若い子はもうネットの方に移っちゃったからそれはそれで良いのかもしれない。

俺もテレビよりネットの方が遥かに触れてる時間長いし。若くはねえんだけど。
というか、ネットもおじさん向けコンテンツとかすげえ増えてるんだよね。


【4000円の金髪】スペイン・マドリードの路上売春に迫る


こういうのとか超ギリギリだけど、見てる分には面白いし。


「ボーッと生きてんじゃねえよ!」が流行語らしいが、実際ボーッとしてるとアカン時代になったんだろうな。
ただ働いて、テレビ見て、たまに飲んで、みたいなサイクルで回してると変な袋小路に迷い込む。

なんてことを10連休の最後に寝っ転がりながら考えていた。
動くにしても金作らんとな。
それは頑張ろう。

FIGHTING ILLUSION K-1GP 2000 / 2000【PS】

久々のゲームレビュー。

FIGHTING ILLUSION K-1GP 2000

FIGHTING ILLUSION K-1GP 2000

 

誰がどう見たって分かる、K-1のゲームです。

2000年ということは、アーネスト・ホーストが3回目の優勝を果たし、K-1でも屈指の人気選手だったアンディ・フグが36歳の若さでこの世を去った年。

K-1の黄金期、そのピークだったとも言えるかもしれない。


この手のK-1ゲームは何作もリリースされているが、2001年からはメインのハードがPS2に移行しだす。
PS末期のゲームって結構いいゲーム多いよな。

以下簡単な概略

ゲーム内容

K-1GPトーナメントを戦い抜くGPモード、対戦モード、チーム戦モード、勝ち抜き戦のKINGSモード、そして観戦モード。
これらが主なコンテンツ。

GPモードやKINGSモードは進めることで隠しキャラなどが解放されていく。


そしてこのゲームの目玉である育成モード。
ポイントを振り分けて自由に作成する「モンスターファクトリー」と、パワプロサクセスモードの様に日々の練習をしてステータスを上げながら徐々に育成する「K-1チャレンジ」の2種類がある。

この「K-1チャレンジ」がずば抜けて面白い。
それについては後述。

対戦

4つのボタンがそれぞれ左右のパンチとキックに割り当てられており、ニュートラル含む9方向のレバー入力で技が変わる。
コマンドとか長押しとかは無し。

単発で打つことも出来るが、各キャラに設定された「コンビネーション」通りに入力することでよりスピーディーに、かつ威力が高まった技を打つことが出来る。


ゲージは体力ゲージとスタミナゲージ、そして足ゲージの3種。
頭部に攻撃を受けると体力ゲージが大きく振れるが、しばらく経てば徐々に回復していく。しかし何度も攻撃を受けるとゲージの総量自体が減っていくという仕組み。

ゲージの端まで到達するとダウン。大きく振りきれると一発KOになる。


スタミナゲージは技を使うことで減り、時間経過で回復する。
こちらは腹部への攻撃でその総量が減っていく。
そして、スタミナゲージが0になるとボディKOになる。
そのため、派手に動きまくってスタミナが減ったところにボディ食らうとあっさりKOになってしまうこともあり、体力ゲージ以上に注意が必要かもしれない。

足ゲージは単純に蓄積してマックスになったらKO。


ガードは上下の2種類。ガード方向を間違えても一応防げるが、その場合削りダメージが入る。

上級テクニックとして、ガードの瞬間にタイミングよく攻撃を放つことで発動するガードキャンセルがある。

K-1チャレンジ

パワプロで言うところのサクセスモード

容姿はデフォルトで用意された数種類+隠し、それに肌の色とトランクスの変更が出来る程度で正直あまりバリエーションは無い。
ちなみに、上半身がデカかったりする見た目を選ぶと初期能力がパンチに偏るなど地味に影響がある部分でもある。


まず最初はジム選び。
日本の正道会館
アメリカのマーシャルアーツジム
ヨーロッパのムエタイジム
以上の三種類から選択していく。
ジムによって習得できる技やイベントも変わってくる。


スケジュールは週単位。
いくつかある練習メニューを5つ設定し、実行していく。
基礎メニューは上げられる能力値が少ないが上がり幅が大きく、応用メニューは複数の能力値を上げられるものの上がり幅が小さいといった特徴がある。


ステータスは、
腕力、背筋、脚力、頭腹部脚それぞれの防御力、スタミナ、スピードの基礎能力
ストレート、アッパー、フック、前蹴り、回し蹴り、特殊蹴り、パンチキックコンビネーションのテクニック能力
2種類に分かれ、合計で16種類。


ジムの他にトレーナーを最大3人まで雇うことが出来る。
それぞれ得意な練習や習得できる技が異なり、試合で結果を残せば雇える種類が増えていく。

技の習得やトレーナーを雇うといった行動にはGPポイントが必要になる。
これは試合をこなすことで貯められる。

最初は地方のキックボクシングランキングで徐々にキャリアを積み、知名度が上がるとK-1からのオファーが来るようになる。
最初はGPポイントを払って出場しなければならないが、結果を残せば向こうから招待してくるようになる。

リミットは10年。
結果を問わず10年経ったら引退となる。

ゲームの魅力

PS末期ということだが、グラレベルはそこまで高い方では無い。
実在選手もなんとなく似てるかなってぐらい。

試合に関しては、相手のレベルにもよるが比較的単調かもしれない。
強力な技でけん制しつつ、近距離戦ではコンビネーションを打ちまくるのが基本。
CPUレベルが上がるとガンガンガードキャンセルしてくるのでこれでは勝てなくなってくるが。


キャラはデフォルトでも結構いる方だが、何より隠しキャラが多い。
実在選手の隠しキャラもいるのだが、半実在の面白キャラが魅力的。

どうみてもブルース・リーで技もカンフーっぽいキャラとか、
どうみても橋本真也で逆水平チョップや爆殺キックを使うプロレスラーとか、
あらゆる空手技をマスターした石井館長とか

遊び心があって面白い。これらの半実在キャラは育成モードでも特定の条件を満たすと現れ、倒すと技が習得できるようになるなどイベントとしても活かされている。


キャラが多いとみんな似たような動きになるんじゃ?と思われるかもしれないが、このゲームは技もかなり多い。
単なる「ハイキック」でもモーションや威力の違いで10種類以上、ハイキックとは別の「上段蹴り」があったりとバリエーション豊富。


中にはジェロム・レ・バンナフランシスコ・フィリオをKOしたときのモーションを再現した「バスターストレート」ってのがあったり、ムエタイの幻の技と言われている「直角蹴り」があったり、言わずと知れた「カエルアッパー」なんてのもある。

そのため育成でもキャラの個性が意外に出しやすい。
空手技で固めたり、フック振り回す脳筋ファイターにしたり、ローキック偏重キャラにしたり。


チャレンジモードも案外イベントが多く飽きさせない造りになっている。
トレーナーの組み合わせによって特殊な遠征先(相撲部屋とか)に行けたり、前述したように道場破りが現れたり。

地方タイトルの選手たちも個性豊かで、単なるモブになっていない。
それぞれ見た目に合わせた特徴や得意技がある。


で、地方を勝ち抜いてたどり着いたK-1とのバランス差がまた絶妙。
地方チャンピオンでも完封できるし余裕だろ、と思って挑戦したら余りの能力差に絶望するみたいな。
特にピーター・アーツ
こいつの後ろ回し蹴りがまあ射程も長く威力も高いため、出会い頭に食らって一発KOってのは誰もが味わう壁。
それらを乗り越えた先のGP優勝はやっぱ格別に嬉しい。


あと細かいとこだが、K-1での試合後に当時ライターで後にプロデューサーとなる谷川貞治の雑誌記事風コメントが入る。
数種類の使い回しではあるのだが、雰囲気は凄く出てて良いなと思ったり。

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ざっと書き散らしてみた。

このゲーム面白いんだけどあんまり言及したブログとか見当たらなかったので書き残しときたいなと。

ただ、パワプロとかプロレスゲームとかにも言えるんだけど、スポーツもののゲームってどうしても後からやるのキツイ部分はあるよね。
あの選手いねえなあとか、あの技無いなとか。


そういう時はよっぽど「これにしかない!」って特徴が欲しい。
そういう意味で、K-1のゲームシリーズの中ではかなり高水準な育成モード入ってるんで是非遊んでほしいゲームかも。中古だと安いし。

大喜利脳を辞めたい

大喜利脳」って勝手に言っちゃってるけど、簡単に言えば「発信するときに『上手いこと言ってやろう』『ネタにしてやろう』と思ってしまう」思考回路のことです。


Twitterでも2chでも、それこそブログでもいいんだけどやっぱり多くの人に見られたかったりリアクション欲しかったりするもんだ。
そうなった時、どんな発信がバズるかっていったらやっぱり「上手いこと言ったもん勝ち」みたいなとこがある。
自分から発信するだけじゃなく、誰かが言ったことに対する「ツッコミ」もそうかもな。


長文でツラツラ書くのではなく、バシッと分かりやすい結論を出しつつどこかにネタ的な要素を残しておくような。
特にTwitterは文字制限があるからその傾向が余計に強い。


で、それを辞めたいなっていう話。


まず俺はお笑い芸人でも無いしコメンテーターでもない。
喋りや文章のプロじゃあない。

なのに何でそれらの達人たちと同列で勝負しなきゃあかんのか、っていうか競う必要無いよなっていう。

もう一つ、「上手いこと言う」ために必要なのは「まとめる力」だと思われがちだが、実際に必要なのは「切り捨てる力」だと思う
諸所の細かい要素を省いてバチーンと強めの言葉で締める、それが「上手い」ってことになってるんじゃないか、っていう風に感じるようになった。


もちろんそれにも良し悪しというか出来不出来はある。
ニュースとかについてるクソリプって「要は○○ってことだろ?」「××なだけ」とかが多いでしょ。

細かいことを抜きにして「本質」を付いてやろうって意図が見える。

だがしかし、構文に頼って上手いこと言おうとしたものの、切り捨て方を間違えて素っ頓狂な意見になってしまったのが「クソリプ」となる。
あとは単なるお節介みたいな。


ニュースサイト見てSNS見てあちこちの事件や事故、政治なんかにいちいち口挟もうと思ったらとてもじゃないが体力も思考も追いつかない。
でもいっちょ噛みしたい。

だから求められる「上手いこと言った」という存在。
で、それをシェアしてまるで「オチた」みたいにそれで終わりにしてるけど、何も終わってないよな。


何か物事を勧めたりする時もそうで、「エモい」って言葉なんかはその典型だと思ってる。「エモい」って言ったら感想終わり!みたいな。
結局何一つわかんねえよそれ。

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大喜利脳」ってのは結局「結論が欲しい」「オチが欲しい」→「この題材については終わらせたい」という願望の現れから必要とされ、育ってくる。
ここで求められているのは「問題の解決」ではないということ。


大喜利してネタにしてシェアしてハイお終い、で世の中渡っていくと後に何も残らねえよな。


ブログ書きだして気付いたよ。困った時に構文とかネタとかに逃げそうになってる自分に。
好きなもんぐらいネタ抜きでしっかり考えて書けるようにしなきゃあかんな、と自省して下書きしては消してを繰り返しております。

Shazamを使って見つけた中国とか台湾のポップスの話

Shazamってアプリがありまして。
音楽を聴かせると即座にどのアーティストのなんて曲か教えてくれるっていう優れもの。
さらにspotifyやらApple musicと連携させると自動でプレイリストも作ってくれるという。

道端で聞いた曲とか、ちょっとしたBGMに使われてる曲を調べるのに最適でよく使ってます。


で、最近気づいたのが「手掛かりゼロ」の音楽を見つけられるのが凄いなっていう。
邦楽や英米の洋楽はなんとなく手掛かりあるじゃないですか。
ジャンルはロックで、こんな歌詞で、とか。

でもこれが英語圏以外になると途端に見つけるの大変になる。
なんて言ってるかわかんねえっていう。
そんな時にコイツに聴かせると一発で見つけてくれるんでありがたいなあっていう話です。


そんで、こないだ中華料理屋で友達と飲んでたらいい感じの中国とか台湾のポップスが色々とかかってたんでShazamでチェックしまして、せっかくなんでここで紹介しときます。

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黄小楨(Ze' Hwang)

www.youtube.com


台湾のシンガーソングライターらしいってことは分かるんだけれど、確認できたアルバムは一枚だけなんで今どうしてるかは分からない。
俺が聞いた曲はそのアルバムには含まれてなかったし、活動圏がまた違うのだろうか。

Youtubeにもほとんど曲は上がっておらず、オフィシャルで確認できたのは上に貼った曲のみ。
凄く心地いい歌を歌うシンガーソングライターだなあと思ったとこだったんで、上手いこと掘れなくて少々残念。


S.H.E

www.youtube.com


これは昔っから薄っすら存在は知っていた。
台湾のガールズボーカルユニット。2001年から活動してるってことなんで、もう大ベテランになる。
日本に入ってくる台湾ドラマの主題歌をやってたりすることも多いからよく目にしてたんだろう。

歌も歌うし司会もするし役者もやるっていう、台湾の女性版SMAPみたいなもんだろうか。
長い経歴の中で大きく音楽性が様変わりしている、という感じではないが逆に言えば安定感があるというか、安心して聞けるポップスという信頼感も人気の秘訣なのかも


余談だが、上に貼った曲(2011年リリース)の上位コメントに「2018年にこの曲聞いてる人おる?」みたいなのがあって、どこの国も一緒だななんて思ったり。


Andy Lau

www.youtube.com


これはある意味一番驚いたっていうか、「この軽快なポップスは誰の曲だ?」なんてチェックしたらアンディ・ラウやんけ!しかも新曲やんけ!っていう。

いやジャッキーチェンが歌手活動してんのぐらいは知ってたけど、アンディ・ラウもやってたんだっていうね。
しかもリリース量すげえな、30枚以上アルバム出してるじゃんか。

渋い俳優って感じでしか認識してなかったのでびっくりしました。


Li Rong Hao

www.youtube.com


25歳でデビューした遅咲きのシンガーのようだ。
再生数が凄まじかったのでよく調べてみると、2015年辺りから中国の音楽賞を総なめにする勢いで評価されていたらしい。

実際聞いてみると歌も上手いし、アルバムの中だと割と楽曲の幅もあったりする。
ただ、他のポップスと比べて突出して人気がある理由ってのはもうちょっと踏み込まないと分からんぽいかな。


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聞いてて思ったけど、やっぱ王道ポップスみたいなのってどこの国も同じなんだなって。
悪い意味とかでは無く、誰が聞いたって楽しめる、大衆のための曲っていう。
そういうの「つまらん」とかで一蹴されがちだけど。


日本の音楽全体を指してよく「ガラパゴスがー」とか「先進性がー」みたいなツッコミ入れるのよく見かけるし、俺もそう思うタイミングが無いわけじゃない。

それに対して韓国のK-POPだったりアジアから優秀なシンガーやラッパーをフックアップしてる88 risingが引き合いに出されるわけなんだけど、一方でどの国にも「その国でしか聞かれてない」ポップスってあるんだよな。

アメリカで言えばガチのカントリーみたいな。

語りやすさで言えば新しかったり尖ったりしてる方が比較したりして語りやすいってのもあり、海外の音楽ってどうしてもそういう情報ばっかり入ってくる。
ネットの再生数とかがセールス基準になってくるとそれはより顕著で、こういった「ちょっと古臭い大衆曲」の持つ安定した巨大なセールス層ってのはネットのバズで上塗りされてしまう。

でもそうやって抽出されたもんだけを見て「中国の音楽はラップが流行ってて最先端で」とか言い切っちゃうのも乱暴なんじゃねえかなっていう。
特に老いも若きも多い中国とかなんだから尚更。
フィンランドはメタルバンド多いけど別にメタルしか無いわけじゃないし、売れてるのは普通のポップスだしみたいな。


分かりやすい「進んでる/遅れてる」みたいな軸のために全体をボヤかしちゃあいかんと思うんだよな。
日本の音楽見たり語ったりするのも同様で。

受け取る側も同様で、都合よく一面だけを受け取って全部を見たみたいに思っちゃあいかんよなという至極当たり前の結論にはなるんだろうけど。

確実にあるものをまるで最初から無かったみたいにして語るのは、評論とかとはまたまた何か違うゲームになってるよな、とふとインフルエンザで寝込みながら考えてました。