今日はただただ、怒りを語ります。過去のものをあげつらって気に入らないことを指摘します。
良くないこととは知りつつ、俺はもう我慢ならん。
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熱心なメタルブログっていっぱいある。
日本でどこにも紹介されてないようなバンドのCDを、自分で輸入してレビュー書いたり、ライブに足繁く通ってレポート書いたり、自分でインタビューしたりしてる人もいる。
ただ一方、テレビやラジオなどの大手メディアのメタル語りは停滞しきっている。
定期的に語られはするが、その内容は実にもどかしい。
一例を以下に挙げる。
ラジオで語られた例
超人気ラジオ番組、『ライムスター宇多丸のウィークエンドシャッフル』その中の1コーナー、サタデーナイトラボでメタルが紹介された回のネットの反応。
6年前のことだが、俺も楽しみにしていた回だったのではっきり覚えている。
反応を見ていくと、「おもしれー」「神回だ」ってな声に混じって「がっかりだ」ってのもかなり出てくる。
俺も実際相当ガッカリした口だ。
詳しい内容は以下の個人ブログに凄く丁寧にまとめられていた。
TBSラジオ「ライムスター宇多丸のウィークエンドシャッフル」でメタル特集 - METALGATE BLOG
上のブログにもあるけれど、内容としては
・メタルはウィークエンドシャッフルに合っている、というこじつけ
・アイアンメイデンのボーカルは飛行機のパイロット
・マノウォーのネタ
・ラムシュタインの過激なパフォ
・アーチエネミーの「女なのにこんなデスボイス!」
終わり。
これ、メタルを音楽として紹介してないよね。
「聞いたこと無い人に紹介するにはこうするしか…」って言いたいのかもしれんが、それこそただのお笑いネタとして紹介する方が逆効果でしょう。
他で例えれば「野球特集です!」って、宇野のヘディングと達川のデッドボール偽装だけ紹介して「ね、面白いでしょ?」って言われたようなもん。
珍プレーには好プレーもセットなんだけどな。
メタラー代表として出てきたやつが音楽として語れなかったら終わりでしょ。
アメトーークのメタル特集もこんなんだった。
「メタルの曲はこういうところを聞いてほしい」とかそういう話が聞きたかったんだよ俺らは!
上の反応の中にあるけど、「面白かったけど、聞く気はないかな」ってのが全てだよ。
WOWOWの例
これは2013年にWOWOWの企画で語られた例。
これはまあ、テーマがそもそも人生がどうのこうのだからしゃあないのかもしれんが、結局紹介するのは昔のバンドがどうのこうの…メタル好きは嫌われてて…。
で、おすすめアルバムはメイデンの初期ってお前やる気あんのか。
ざっと聞いて新しめのバンドはアルディアスがキャバ嬢の恰好してますよってだけ。
サンキュータツオは完全に途中からバカにする雰囲気になってんじゃねーか!
これ以外にも何回かメタル特集されてるらしいけど、他のも不安だなあ…
【追記】
こっちではCHTHONICが紹介されていた。でも基本はネタベースなんだなぁ。
新しいもの紹介する気がない?
まとめると、
・ネタとして紹介
・昔話を紹介
・名盤を紹介
こうなってくる。話題はどこまで行ってもメイデン、ジューダス、メタリカ。
「今」の話なんか微塵も無い。
例えば、アメトーークで仮面ライダーとかプロレス特集すると、昭和の映像も紹介しつつ、今のも最後に紹介するじゃん(テレ朝の番宣という意味もあるんだろうけど)。
でも、メタラーですって出てきたやつが今の話しない、出来ないのは問題。
(というか両方に出張ってきてるこのT嶋ってのが問題なんじゃねえのかw)
メタルを紹介しました興味を持ちました、で何を聞けばいいの?って疑問に何も提示出来ていない。コンバージョンが取れてない。
じゃあ今のメタルってなんだよ、という話にはなる。
とりあえずベビメタぐらいは紹介しとけよ。好き嫌いに関わらず。
まあ上に挙げた例の時はまだ全米で大人気とかそういうタイミングじゃあなかったけど。
他にも、アメリカはメタルコアが売れてるとか、アングラではポストブラックが流行ってるとか、アジアやアフリカに若手バンドが増えてきたとかいくらでもあるだろ。
これらの現象が起こったのは2010年代頭なわけで、時差があるとかって問題でもない。
それこそ日本にだって世界に出てってるバンドいっぱいいるし、むしろ最終的にそこを盛り上げなくてどうすんだよ。
ドゥームメタルとして一目置かれるChurch of misery、和製ブラックの代名詞として海外で知名度の高いSigh、メタルロックンローラーとしてライブに定評のあるelectric eel shockとかさあ。
もちろん、ベテランバンドも元気なんですよ。
メタリカやメガデスみたいなスラッシュ勢はもちろん、オジーやジューダスにメイデンみたいな第一世代だってまだライブやって新譜出してる。
でも結局取りあげられるのは初期アルバムってんじゃあ何も変わらんだろ。
結局、常に最先端のメタルを紹介してるのが未だに伊藤セーソクってどういうことだよ!
ベテラン紹介に混じって2017年デビューのバンドとか紹介してるぞ。
昔話なんかジジイになってからやっとけばいいだろ。
「ラップ特集です」って、「2パックとビギーが抗争で死んだ」「こんな変なエピソードがあるラッパーがいてね…」って話を紹介して終わり。
「ヴィジュアル特集です」ってXとルナシー紹介して、「こんな変なコンセプトのヴィジュアル系がいるんすよw」で終わり。
「アニソン特集です」ってドラえもんとかルパンだけ紹介して、「アニソンも認められるようになりましたねえ」で終わり。
そういうことされたら各ジャンルの人は腹立つでしょう。でも、メタルはずっとそうなんですよ。
ファン自身が今を語れなくなってるんすよ。結成から20年経つアーチエネミーを「新しい」と思ってるやついっぱいいますからね。
「だって今のバンドって終わってるじゃん」
はい出ました。俺が分からなくなったから終わり、にする人々。
興味も熱意も無いくせに居場所は欲しい人。
昔聞いてた、ってだけで延々とファンを名乗り居座り続ける人。
ジジイが若ぶるための延命装置になったメタルなら、そんなもん終わっていい。
でもそうじゃないだろって思うので、俺はファンで居続けますけどね。