吐き捨て系日記

もう30になっちゃう男が考えを整理するためにブツクサ綴る、ほんとにただの日記です。

最近聞いたものをまとめる

まあなんやかんやいろいろと、視野を広げたり得意分野を掘ってみたり。

見過ごしてるものも大分多かった印象。

そんな、最近聞いた音楽をまとめつつ、お薦めします。

 

Vampillia - endless summer

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2005年結成の「ブルータルオーケストラバンド」。

オーケストラらしく、パートは多く曲展開もドラマチックだ。一言でジャンルを整理出来ないような独自の世界観とサウンドがある。

PVもそれに合わせたオリジナリティがある。人を選びそうな音楽性なのだが、ライブではネタパートがあったり、対バンにやたらアイドルが多かったりと一筋縄ではいかない部分もある。サイドプロジェクトのVMOもかなり良い。

 

LEPROUS - The Price

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2001年結成のノルウェー出身、プログレメタルバンド。

ミニマル感っつーんだろうか、ポップ感もそうだけれど現代的。

単に超絶技巧で複雑な曲をやるのではなく、そこに絶妙に味付けされた様々な音楽要素が見え隠れしている。

 

AronChupa - I'm an Albatraoz

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某音楽サイトで2年前に死ぬほど流行ったらしい。

シンプルなリズムと旋律。耳に残るフレーズの繰り返し。

一生聞いてられるような感じがする。

 

RISE OF THE NORTHSTAR - What The F***

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フランス出身、日本大好き不良メタルコアバンド。

学ランを着て、ドラゴンボールやら聖闘士星矢をモチーフにした歌を歌う。

徹底しているから、単なる日本好きというよりもガチ感がある。コア感もいい感じ。

 

S.O.B. Live At OBSCENE EXTREME 2015

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日本のレジェンドハードコアバンド。

すでにキャリア30年だがこのクオリティ。

日本のハードコアパンク界隈はGAUZEといい鉄アレイといい、海外の方が人気あったりする。

このブルータル感の中に、日本的なものが潜んでいるのかもしれない。もっとよく聞こう。

 

 KOJOE & AARON CHOULAI / FLY420

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欧米基準って言うんだろうか。完成度が凄く高いように感じる。

KOHHもそうだけれど、逆輸入のようなかたちでヒップホップも展開していく時代なのかなあ。

それと国内シーンがどう融合していくんだろう。

 

Martin Garrix & Bebe Rexha - In The Name Of Love

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7月末に公開されて、再生回数1億4千万回。

こんだけ流行ってるのに全然知らなかった。びっくりだわ。

どこで俺はこの情報をせき止めていたのか。普通に良い曲だし。

 

VOLA - Gutter Moon

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確かイタリアのメタルバンド。

しかし、メタル的なダサさというかクドさはほとんど無い。

シューゲイザーだったり、いろんなものを取り込んでカッチリまとめた感じ。

やっぱりこれも完成度が高い。

 

Joe - So I Can Have You Back

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こういう、ストレートなポップスというか、良い曲を聞くのも久しぶりな気がする。

何かしら癖があったり尖ったりしてるものばっか聞いてたからかなぁ。

心地いいものをゆったり聞くのもいいじゃないか。

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以上。

知らない音楽を聴くのはやっぱ面白い

いつから俺は「遅れた音楽ファン」になったのかという分析

最初に言っておくと、別に「最先端が最高!それ以外はカス!」とか「アメリカの音楽最高!日本なんてダサい!」みたいなことが言いたいわけではない。


ただ、自分が流行とか最先端ってのが段々分かんなくなってきたたことは自覚している。それがどっからだったか振り返ってみようかなと思い立った。

俺が音楽を好きになりだしたのは中学の頃。サンプルとして2004年から、日米それぞれのトップ10を振り返ってみる。 

2004年

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001 Usher - YeahUsher – Yeah
アトランタサウンドを感じさせるシンセの上モノ使いに、ハンドクラップがアクセントになったミディアム・チューン!フックでのUSHERLIL JONの「YEAH, YEAH!」の掛け合いが盛り上がるフロアフィラー
002 Usher - BurnUsher – Burn
大ヒット”CONFESSIONS”からの2NDカットはUSHERの真骨頂とも言うべきミディアム・スロウ・ナンバー!
003 Alicia Keys - If I Ain't Got YouAlicia Keys – If I Ain’t Got You
BLAST誌2003年ベストR&Bアルバムに輝いた “DIARY OF ALICIA KEYS”より、この曲をベストに挙げる人も多い、大名曲の”If I Ain’t Got You”
004 Maroon 5 - This LoveMaroon 5 – This Love
2002年発表のデビューアルバム『Songs about Jane』が世界中でゴールド、プラチナム、トリプルプラチナムを達成し、2005年第47回グラミー賞で最優秀新人賞を受賞。
005 Outkast - The Way You MoveOutkast – The Way You Move
Sleepy Brownがゲストボーカルとしてフィーチャーされている。Sleepy BrownはMotownのスターMarvin Gayeを真似して歌ったと語っている。またプロデューサーはCarlton “Carl-Mo” Mahoneによるもの。
006 Hoobastank - The ReasonHoobastank – The Reason
2003年にリリースされたHoobastankの『The Reason』 「The Reason」のヒットにより、2005年のグラミー賞にまでノミネートされ、一躍その名がしられるようになったフーバスタンク
007 Mario Winans - I Don’t Wanna KnowMario Winans – I Don’t Wanna Know
天性の歌声はもとより、R.KELLYやJOE等のアーティストと肩を並べる程の才能の持ち主ですが、本作もその才能を十分発揮した、美しすぎるメロディー・ラインに胸がキュンとなるメロウチューン!
008 Outkast - Hey Ya!Outkast – Hey Ya!
Outkastの5枚目のアルバム”Speakerboxxx/The Love Below”の”The Love Below”に収録されているAndré 3000のシングル。
009 Ciara - GoodiesCiara – Goodies
歌だけでなく、ダンスの腕前、ルックスも抜群と全てを兼ね備えたCRUNK&Bの女王シアラのデビューアルバムからの同名タイトルカット。
010 Terror Squad - Lean BackTerror Squad – Lean Back
TSことTERROR SQUADの衝撃的シングル!!! BUSTA RHYMESやROOTSを手掛けたプロデューサー SCOTT STORCHプロデュースのハーコーなビートに TERROR SQUAD勢の容赦ないライミングの集中砲火!

 

懐かしいなーと思う一方、アレ?と思う部分もある。マルーン5やフーバスタンクなんかのロック勢は当時も聞いていたし、アウトキャストなんか嫌になるほど町中でかかってた記憶がある。

ただ、アッシャーとかアリシア・キーズ、その他ヒップホップやR&Bに関して全く聞いてなかった疑惑が出てきた。

 

続いて日本

2004年(平成16年)のヒットシングル曲【PRiVATE LiFE】年間ランキング

 

瞳をとじて 平井堅 2004/04/28
Sign Mr.Children 2004/05/26
Jupiter 平原綾香 2003/12/17
ORANGE RANGE 2004/10/20
掌/くるみ Mr.Children 2003/11/19
かたちあるもの 柴咲コウ 2004/08/11
ロコローション ORANGE RANGE 2004/06/09
君こそスターだ/夢に消えたジュリア サザンオールスターズ 2004/07/21
河口恭吾 2003/12/10
10 Mickey Gorie with Jasmine&Joann 2004/09/08
 

 

これはさすがに全部わかる。バンド、ソロシンガーにお笑い。結構バラエティ豊かなように思える。

ちょっと時代を進めて2008年を見てよう。

2008年

yougaku.org

001 Flo Rida - LowFlo Rida – Low
2008年度、年間チャートNo1ソング。
Billboard Hot100」最高位は10週連続1位。
002 Leona Lewis - Bleeding LoveLeona Lewis – Bleeding Love
UK新人女性歌手レオナ・ルイスの大ヒット・シングル。イギリス出身の女性歌手がアメリカのヒット・チャートのトップに躍り出るのは、1987年にシュープリームスの“You Keep Me Hanging On”をカヴァーしたキム・ワイルド以来約20年ぶりとなる。
003 Alicia Keys - No OneAlicia Keys – No One
世界の歌姫Alicia Keysのナンバーワンと呼び声の高い傑作アルバム”As I Am”からの人気曲”No One”
004 Lil Wayne - Lolli popLil Wayne – Lolli pop
Lil Wayneの2008年特大ヒットアルバム『THA CARTER III』より「Lollipop」
005 Timbaland - ApologizeTimbaland – Apologize
アメリカン・ロック・バンド、OneRepublicをフィーチャーしたTIMBALANDのバラード・ヒット曲「Apologize」
006 Jordin Sparks - No airJordin Sparks – No air
アメリカン・アイドル」シーズン6優勝者、ジョーダン・スパークス。待望の2枚目シングルはChris Brownフューチャリング
007 Sara Bareilles - Love SongSara Bareilles – Love Song
第51回グラミー賞(The 51th Annual Grammy Awards)ソング・オヴ・ザ・イヤーノミネート。
最優秀女性ポップ・ヴォーカル・パフォーマンスノミネート
008 Usher - Love In This ClubUsher – Love In This Club
シングルヒットチャートでFlo-Rida Feat. T-Painのヒット曲『Low』を抜き1位を獲得。
ゲストにはYoung Jeezyを迎え、プロデューサーはPolow Da Don。
009 Chris Brown - With YouChris Brown – With You
ティーンの憧れである卓越したダンスのスキル、ヒップホップ/R&Bファンを魅了するアルバム!
そのアルバムの中から、Chris Brown「With You」
010 Chris Brown - ForeverChris Brown – Forever
Album:「Exclusive: The Forever Edition」からのシングルカット
全米2位、年間チャートでも10位を記録した。

 

アレ…?もうわかんねえぞ。さすがに一位のフロ・ライダーは知ってるけど、それ以外は名前ぐらいしかわからねえ。後、バンドがもういないな。下の方まで見たけど、バンド系で一番高いのは3 Doors Downの52位。リンキンパークも55位だ。

すでに、バンド系はこのころには流行から降りていたってことなのか。
そして俺はそれに気づいてなかったのか。
というか、このころメタルにどっぷりだったのでそもそもランキングに興味が行ってなかったというのもあるが。


続いて日本

2008年(平成20年)のヒットシングル曲【PRiVATE LiFE】年間ランキング 

truth/風の向こうへ 2008/08/20
One Love 2008/06/25
I AM YOUR SINGER サザンオールスターズ 2008/08/06
キセキ GReeeeN 2008/05/28
羞恥心 羞恥心 2008/04/09
HANABI Mr.Children 2008/09/03
そばにいるね 青山テルマ feat.SoulJa 2008/01/23
DON'T U EVER STOP KAT-TUN 2008/05/14
LIPS KAT-TUN 2008/02/06
10 Beautiful days 2008/11/05

 
おっと、ジャニーズ無双。

この中で一番聞き覚えのあるのはGreeenのキセキだな。しかし…ジャニーズってだけでタイトル見てもどんな曲かわからなくなってきた。
別にジャニーズだから避けてる、ってわけでも無いんだけど耳に入る量が減ってきてたのかもしれない。

また、こちらもバンド系が少ない。下まで見ると、ウーバーワールドが40位にランクインしているが、これにはガンダムの主題歌補正も多少あるだろう。その下にマキシマムザホルモンがいるくらい。

段々どっちの流行も分かんなくなってきたぞ…

最後に昨年のランキング

2015年

yougaku.org

001 Mark Ronson – Uptown FunkMark Ronson – Uptown Funk
第56回グラミー賞「最優秀男性ポップ・ヴォーカル・アルバム」を受賞した世界的スーパー・スターのブルーノ・マーズがゲスト参加!イギリス出身のDJ,Mark Ronsonの4枚目のアルバム「Uptown Special」収録曲。
002 Ed Sheeran - Thinking Out LoudEd Sheeran – Thinking Out Loud
Ed Sheeranの2ndアルバム「Multiply」収録曲。
003 Wiz Khalifa – See You AgainWiz Khalifa – See You Again
ピアノ&ボーカルにCharlie Puthをフューチャーした、ラッパーWiz Khalifaの楽曲。2013年に交通事故で他界したPaul Walkerの遺作となった映画 「ワイルドスピード7」(邦題:ワイルド・スピード SKY MISSION、2001年から公開されたストリート・レーシングをテーマとしたカーアクション映画の7作目)のサウンドトラック収録曲。
004 Fetty Wap – Trap QueenFetty Wap – Trap Queen
TwitterInstagramを始めとするSNSで注目を集め、ヒットを記録したFetty Wapのデビューシングル。
005 Maroon 5 – SugarMaroon 5 – Sugar
マルーン5の5枚目のスタジオ・アルバム「V」収録曲。
006 WALK THE MOON – Shut Up and DanceWALK THE MOON – Shut Up and Dance
WALK THE MOONの2ndアルバム「Talking Is Hard」収録曲。
007 Taylor Swift – Blank SpaceTaylor Swift – Blank Space
Taylor Swiftの約2年振りとなるアルバム「1989」収録曲。
008 Silento – Watch MeSilento – Watch Me
アトランタ出身のラッパーSilentoのデビューシングル。
009 The Weeknd – Earned It (Fifty Shades Of Grey)The Weeknd – Earned It (Fifty Shades Of Grey)
映画Fifty Shades Of Greyのサウンドトラック収録曲。
010 The Weeknd – The HillsThe Weeknd – The Hills
2015年に発売が予定されているThe Weekndの2ndアルバム「Chapter III」リードシングル。

このころには再び洋楽聞くようになってたので、ブルーノ・マーズとかテイラースウィフトとか知ってるのもある。にしても、半分くらいしかわからない。マルーン5はいるが、昔とはスタイルが違う。

ただ、やっぱり傾向として現在の潮流の兆しは10年以上前からあったってことがランキングを眺めるとわかる。
それをつかめたかどうかって言えば、俺はつかめてなかった。


続いて日本。予想はつくのだが…

2015年(平成27年)のヒットシングル曲【PRiVATE LiFE】年間ランキング 

僕たちは戦わない AKB48 2015/05/20
ハロウィン・ナイト AKB48 2015/08/26
Green Flash AKB48 2015/03/04
唇にBe My Baby AKB48 2015/12/09
コケティッシュ渋滞中 SKE48 2015/03/31
今、話したい誰かがいる 乃木坂46 2015/10/28
太陽ノック 乃木坂46 2015/07/22
命は美しい 乃木坂46 2015/03/18
青空の下、キミのとなり 2015/05/13
10 Don't look back! NMB48 2015/03/31

出たこれ。嵐とAKBの二択。


以前、「アイドルが面白い」って記事を書いた。

inak555.hatenablog.com


にしたって、これはねえだろ~。
ちなみにこの下に行くと三代目が入ってきて、それ以外のアーティストで一番高いのがB'z。その下にSMAPやらモー娘。やらK-POPが入ってくる。どれもコアな固定ファンを持つアーティストだ。

別にアイドルのサウンドが悪いとかそういう話ではなくてさ。
俺も聞くには聞くんだけど、ここまで売り上げが寡占されんのもちょっとな、という。
アメリカのランキングはラップだらけ、ってのとはまた違う感じ。

どこから変わった?

まず洋楽のチャートに関して。

これは単純だった。2000年代半ばのランキングを見ればわかるようにバンドが売れる時代からR&Bとヒップホップの時代への転換点が来る。
そこで俺はR&Bとヒップホップに乗れなかった。そうした経緯があって今のランキングだから、久しぶりに見て面食らうのもしょうがない。

ここに関して俺の感覚なのだが、日本でR&Bとかヒップホップというと、2000年代には一度「終わった流行」にしてしまったという記憶がある。
実際にどうだったか、ではなくあくまで流行とかステレオタイプ(それも俺の)の話だ。


90年代末、MISIAとか宇多田ヒカルとか、優れたR&Bシンガーはいたし平井堅とか久保田利伸なんかもいた。ヒップホップもDAYONEからスチャダラを経てドラゴンアッシュ、リップやキックの時代があった。しかしそれが一過性の流行で終わった。
アメリカで着実に文化を根付かせていく一方で、日本ではR&Bとヒップホップは流行として消費してしまったように思える。

俺はというと、もちろんそうしてしまったからこそ流れを見過ごしていた。
結果、今の全米音楽の潮流に戸惑っているわけだ。


実際のところ、単に流行じゃなくなっただけで、アングラでカッコいいものは昔からたくさんあったし、だからこそ紡がれてきた日本のヒップホップ文化が今はバトルブームを導き、いとうせいこうが再評価される時代がきているわけだが。 


次に日本のチャートについて。

このような状況が起こったのは何も最近の話じゃない。

Beginner AKB48 2010/10/27
ヘビーローテーション AKB48 2010/08/18
Troublemaker 2010/03/03
Monster 2010/05/19
ポニーテールとシュシュ AKB48 2010/05/26
果てない空 2010/11/10
Love Rainbow 2010/09/08
チャンスの順番 AKB48 2010/12/08
Dear Snow 2010/10/06
10 to be free 2010/07/07

 

2010年にはすでにこうなっている。

問題はそっから5年経っても面子がほぼ変わらないってのが凄いというか恐ろしいというか。

95年のランキングと2000年のランキングを比べたら、そりゃ入ってる人は全然違うし流行も違う。
でもここ5年は、中心にいたものがずっと同じってことだ(乃木坂とAKBは違う!とかそういうのはいいです)。
まあAKBも曲によってはジャンルも違うんだけれど、パッケージとして同じ。


俺の問題を日本のせいにしたくはないが、しかしこのランク。
明らかに日本の音楽文化の潮流が見えにくくなってきている。
もちろん、新しい音楽は出てきているし変化はある。
しかしそれに気づくためには今までとアンテナの張り方を変えなきゃいけないんだろう。

そもそも上に貼ってったランキングはCD売り上げだし、何年か前から「CD売り上げと配信売り上げの乖離がすごい」みたいな話題はあったわけだし。
アイドルが強いってのはそこにファンダムを最大限活用するビジネスがあるからこそ、ってのもある。
また、現在ではyoutubeやストリーミングの再生回数ってのが日本でも重要視されつつある。


まあ、だから「音楽業界はこうしろ!」ってわけでもないのだが、俺自身いろいろと見直して振り返るべきだなと思わされる結果だった。
都合よく理由つけて流行に乗ったり乗らなかったりしてるとこうなるんだろうな。

若ぶって「流行!最先端!」って騒ぐのもアレだけど、思い込みで分かった気になってるのも良くないと思うし、ちゃんと見聞きはしてこうなってことで。

「君の名は」を見た話

www.kiminona.com

 

もう興行収入が100億を超えて、日本映画史に残るレベルのヒット作になった「君の名は」を今更見てきた。

その感想とか諸々を下に。

 

 

瑞々しい青少年

入れ替わりを通して交互に映し出される高校生の日常。

過疎が進む田舎の高校生は自販機を「カフェ」と呼び、まだ見ぬ東京に想いを馳せながら伝統を紡ぐ。

東京の高校生はお洒落なカフェでお茶をし、レストランのバイトでは美人の先輩に憧れる。

そうした若い姿を包む風景の美しさは、やはり新海誠監督の最大の魅力だろう。

 

誰もが望む結末

中盤、二人の間の障壁が明らかになった辺りからラストの想像がつく。タイトルそのものだ。二人が再び巡り合い、言葉を交わす。「君の名は」

キレイだし、さわやかなエンディングだ。それをかなり焦らしてくる。電車で見かけてから階段で出会うまで、そして出会ってからもたっぷり間を取って言葉を発する。

待ってました!と言わんばかりの盛り上がりでエンディングテーマがかかり、映画は終わる。

それまでの経緯を置いておいてもスカっとするし、感動するだろう。

RADWIMPS

世代的には、バンプ直撃世代なのでRADには正直あまりいい印象が無かった。どうしてもバンプと重ねてしまう。

ちゃんと聞いたのは今回が初めてかもしれない。

その結果感じたのは、この映画にはRADしかないな、ということ。もっと言うと日本語ロックしかないなと。

どこかノスタルジーを感じる恋愛映画。タイトルもかつての名作日本映画のオマージュだろう。

そういった世界観に、女性ソロシンガーの伸びやかな歌声や計算しつくされたエレクトロはあまり似合わない。

 

粗さを感じつつも、若々しさを感じる、それでいて懐かしい日本語ロックがピッタリだろう。そして、その代表がRADだったということ。その選択は最良だったと思う。

 

 


前前前世 (movie ver.) RADWIMPS MV

 

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さて、後出しで申し訳ないが俺はこの映画、正直あまり乗れなかった。

魅力的な映画だ。でも、ここから先は個人的な趣向として乗れなかったという話も書いておく。

 

過程と結果

この映画でところどころ引っかかったのは「過程」と「結果」の関係だ。

俺が感じたのは、「様々な結果が描かれるが、その過程が省かれていることが多い」ということ。

 

・若い男女が入れ替わる

・隕石が降ってくる

・住民避難のため父親を説得する

・入れ替わりの記憶が急に失われていく

・上京

 

こういった結果に対して過程が少ない。入れ替わりのギミックや、記憶喪失の発生。エンディングで皆が上京していた。どうしてだ?都合のいい解釈はしようと思えばいくらでも出来る。問題は、その自由度が広すぎないか?ということ。

町長説得に関しても

 

・娘の成長を感じた。

・亡き妻にも同じ経験があったことを聞いていた。

・そもそも自分も入れ替わりの経験があった。

 

いくらでも解釈できる。

 

そもそもヒロインはいいとしても、なぜあの主人公男子だったのか。何部で、何が趣味で、何を目指しているのか全くわからない。

田舎の方に出てくる勅使河原というキャラがいるが、彼がやたらキャラが立っているせいでよけいにそう思う。

 

・田舎の土建屋の息子で都会に憧れている

・オカルト大好き

・やたら古いゲームや通信機器に囲まれている。

 

かなり魅力的なキャラじゃね?

 

説明過多が良いわけではない。意図的に省くことで想像力を刺激するのは手法の一つだ。しかし、あまりに量が多くないか?ということだ。

結果として、ドラマチックな物語なのだ。二人の恋はどうなるのか気になるし、成就すれば嬉しい。でも、何故そこに至ったのか、が少なすぎやしないか?ということ。

携帯のデータが消えたり記憶が消えたりする歴史修正の力をも乗り越える二人の愛、にしてはあまりに偶然の愛すぎるんじゃねーの?と感じたり。

まあ「細かいことはどうでもいいんだよ!」ってい言われたらそれまでなんだけども。

 

でも、それは単なる好みなんだろう。俺はシン・ゴジラが好きだけれど、あれを蛇蝎のごとく嫌う人もかなりいる。まあ喧嘩してるファンがいるせいでもあるだろうが。

 

この二作品を、「過程」と「結果」という点で比較すると対象的なものに思える。

 

・「過程」を丹念に描き、「破壊」という「結果」で引き付けるシン・ゴジラ

・君の名は、のドラマチックな「結果」を描く中で丁寧に描かれる「過程」

 

紐を紡ぐシーンや口噛み酒。髪を紐で結ぶシーンなど、描くところはかなり丁寧に長く描かれている。大きい視点から小さい視点へのズーム感が魅力的なんだろう。それはシン・ゴジラと対照的。

まあゴジラの場合、後半になるとその「過程」のバランスが前半と急に変わって面食らうんだけれども。

 

この映画で大事なのは「可愛い三葉」と「悩む滝」をいかに描くかということ。そこに理由はあまりいらない。可愛いことが大事だし、悩むことが大事。

そんな二人が結ばれるまで。そこに理屈とか過程はさほど必要じゃないんだろう。

 「過程」から「結果」か、「結果」から「過程」か。

 

あとはどっちが好きかってだけ。ラノベ的、エロゲ的って批評がチラホラ目立つ。
確かに女の子の描き方に関しては完全にフェティシズムだよなあってのは思ったかな。

走る子の太ももとスカートにフォーカスするとかさ。

オタク的な女の子消費と言えばそう。

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ともあれ、100億稼ぐだけの魅力がある作品だってのは間違いないんだ。そうして人を引き付けた「結果」がある。それはまず大事なことだ。

俺はなぜ横浜ベイスターズが好きなのか

先ごろ、横浜DeNAベイスターズクライマックスシリーズ出場を決めた。球団としては初の出場になる。

そう、ベイスターズは弱かった。それもクライマックスシリーズが始まった2000年代末に限った話ではない。

 

 

4522敗の記憶 ホエールズ&ベイスターズ涙の球団史 (双葉文庫)

4522敗の記憶 ホエールズ&ベイスターズ涙の球団史 (双葉文庫)

 

 球団のルーツは1950年代に誕生した大洋ホエールズ。その後親会社や球団名を変えつつ現在に至るが、通算4522敗は12球団最多だ。60余年の歴史を通しても、弱い球団なのだ。

優勝は二回。日本一も二回。強い時は強いのだが、それが長続きしない。

 

最初の優勝は1960年。前年まで6年連続最下位からの優勝だった。が、翌年すぐに最下位。その後は不安定な成績でズルズルと過ぎ、次に優勝するのは1998年。大魔神佐々木とマシンガン打線を擁して日本一に輝く。

その後、Aクラス付近を行き来するが2000年代に入り泥沼の最下位地獄に入る。

 

そう、弱い時期の方がはるかに長い。大洋ホエールズと聞いてオジサン達が思い浮かべる、スーパーカートリオだのポンセパチョレックなどの助っ人外国人がいた時も、弱いチームだったのだ。

 

なんでそんな弱いチームのファンなのか。そもそも横浜には縁もゆかりもないのだが。

 

まず一因は「父親による教育」だ。

俺の父は熱狂的な横浜ファン。40年来のファンらしい。そんな親父に小さいころから言われ続けた。

ジャイアンツは悪い球団だ!

読売新聞とかスポーツ報知は絶対に買わないし、朝のニュースで宮本和知がニコニコしながらジャイアンツ情報を伝えていると即チャンネルを変えていた。所謂典型的なアンチ巨人

そして、物心つく前の俺の写真を見ると、全てで「W」のロゴが入った帽子を被っている。

 

…洗脳じゃねーか?と思えるほどの頑張りよう。俺を野球部に入れたかったらしいが、運動神経は無く断念。しかし自宅での教育により、俺は右投げ左打ちになった。まあ意味はそれほど無いのだが。

 

更にタイミングよく98年、俺が小学生の頃にベイスターズは優勝。親父はめったに買ってくれないゲームを買ってくれた。「パワプロ98」。

 

 そら、横浜強いし好きになるわ。

 

…まあそんなこんなで俺は横浜を好きになり今に至る。これだけだと父親の影響だけみたいに思われるので、俺が思うベイスターズの魅力を下に述べておく。

 

 

基本的に打高のチームである

昭和時代はリアルタイムで見ていないのでアレだが、例えばスーパーカートリオも打撃成績は優秀だ。それにポンセパチョレックなど外国人助っ人も毎年優秀な選手を連れてきている。

平成時代も、マシンガン打線に代表されるように3割近くを記録できるバッターが多かった。最下位が続いていた時期にも村田や吉村、内川や多村など高打率に本塁打も期待できるバッターが育っていた。全員よそに移っているけれども…。

 

馬鹿試合が起きやすい

そんな打高のチームで弱い、ということはピッチャー陣に問題がある。強い時、というのは優秀なピッチャーが揃ったときだが、それ以外はどうしているか。

 

打たれた分打って勝つ

 

こうするしかない。2015年の巨人戦で、最大8点差を逆転サヨナラした試合があったが、ああいう試合が結構多い。そういうアバウトさも魅力的に感じるのだ。

 

選手獲得ルートがわかりやすい

現在の選手陣を見ても分かるように、横浜高校出身者が以上に多い。

示し合わせたかのように、横浜高校で固めている。

 

最近はチームが明るい

森監督時代や第二次大矢監督時代は滅茶苦茶暗いチームだったが、親会社がDeNAになり、中畑監督になって以降チームの雰囲気が劇的に変わった。良くも悪くも目立つ監督だったが、この変化は非常にプラスだったと思う。若い選手が躍動し、盛り上がる空気が出来ている。

その立役者の一人として、2013年にプレーしたナイジャー・モーガンを忘れてはいけない。決して大活躍した選手ではないが、メジャーリーガーを鼻にかけず、率先してファンサービスを行いチームを鼓舞した。彼の功績も間違いなく今に生きている。

 

 

こんなところか。ともあれ、長いトンネルを抜け、ようやく光明が見えてきた。もちろん不安が無いわけではない。

・中継ぎ、抑えがまだ若く不安定さが残る。

・内野守備

・得点能力の偏り

これらは今後の課題だろう。しかし、以前に比べれば見違えるほどたくましく、強いチームになったしファンも増えた。クライマックスシリーズは初体験だからこそ、厳しい戦いになるだろう。しかし、この経験がのちに生きることを期待してこれからも応援に励みたい。

PSで発売されたファイナルファンタジー(7,8,9)を今更まとめてクリアした話

ファイナルファンタジーといえば、国産RPGの代名詞だ。今年になって、ようやく15が発売されるらしい。俺が高校生の頃から作ってたような気がするが。

www.jp.square-enix.com

それはそうと、俺はこのFFというシリーズをほとんどやってきてなかった。昔からゲーム大好きだった俺に「こんなもん買い与えたら勉強しなくなる!」と親が中々買い与えてくれなかったのもあったし、自由に買えるようになった時には違うジャンルにハマっていた。

でもやっぱりあこがれはあこがれなので、ここにきてPS時代の3つを買って一気にクリアした。

そこで感じた事をまとめておく。

 

 

ファイナルファンタジー7(1997年)

 

 恐らくFFの中でも屈指の人気と知名度を誇る作品。スピンオフが死ぬほど出ているが、昨年のE3でリメイクが発表された。

 

システム

装備は武器と防具、アクセサリが一つずつ。頭とか胴体とかの区別はない。

一番重要なのはマテリアシステムだ。魔法やコマンド、自動効果など様々なマテリアを装備に装着し活用する。そして、それらを機能させ合うことで様々な活用法が生まれる。

たとえばカウンターとついかぎりのマテリアを結合させると、カウンターのあとにもう一回攻撃が入る。強力な魔法にMP吸収を付けるとMPをほぼ消費せず強力な魔法が打ちまくれる。

マテリアは非常に魅力的なシステムなのだが、逆に言うとそれが強すぎる。

マテリアは使い込むとレベルアップし、マックスになると増殖する。そのため、時間をかければ強力なマテリアを全員分用意することが可能だ。

キャラクターは武器やリミット技こそ違うものの、そこまで能力に差が無い。多少鍛えれば全員9999ダメージを出せる。そこにマテリアが加わると、戦力的な差はほぼ無いと言ってもいい。

7は敵もそこまで強くない。ラスボスは特に顕著だ。そのため戦闘に関して爽快感はあるものの、やり応えというのは案外薄いかもしれない。

 

ストーリー

一貫してクラウドセフィロスの物語だ。セフィロスは序盤から登場し、最後まで出てくる。これは評価すべき点でもある。「実は○○が黒幕でした」みたいなのが突然明かされると、やっぱりラスボスに対する印象は薄くなる。そういう意味では、最初からセフィロスに絞ってるのはいいことでもある。

 

キャラの性格等について、やはりみんな若いというか、幼さがある。その若さを乗り越える話ではあるのだが、思い通りにいかなくて喚いたりすぐ拗ねたりとかはちょっと鼻につくところもある。まあそういうところ含めて愛すべきキャラではあるのだが。

 

世界観設定は込み入っているが、それを知るのが大体人づてなのでちょっとわかりにくい。思わせぶりなセリフも多いし、そもそもセフィロスも勘違いしてるし。でもやっぱりミッドガルは魅力的な街だ。

 

総評

PSの性能を活かしてファイナルファンタジーの可能性を広げた作品。そう評価されるのもわかる完成度だ。しかし、これで以降のシリーズに対するハードルが死ぬほど上がったのも事実。どちらにしても歴史に残る作品だ。

 

 

ファイナルファンタジー8(1999年)

 

ファイナルファンタジー?

ファイナルファンタジー?

 

 前作を越えるボリュームと美麗なムービーが話題になった作品。一方で独特なシステムとシナリオは賛否が分かれる。

 

システム

装備は武器のみ。というか、それ以上に大事な「ジャンクション」システム。これがこのゲームの全てと言ってもいい。

ジャンクションとは「召喚獣=GF」をキャラクターに装備する。そして、各ステータスに魔法をセットするシステムだ。さらに魔法は各地にあるドローポイントやモンスターから「ドロー」して集めたり、アイテムなどから「精製」して作り出す。

MPは無く、全て個数で管理される。

このシステムが中々わかりにくいと言われている。そこに加えて、「キャラのレベルがあがるとモンスターのレベルも上がる」システムがある。普通に戦って上がるステータスはたかが知れているので、このジャンクションを活用しないととてもクリアできない。

逆に、これをフル活用するとレベルが一ケタでもクリアできてしまうという極端なシステムだ。そのため、最初から最後まで魔法をいかに集めるか、ということに神経を使う羽目になる。

敵をカード変化や食べることで経験値を入らないようにし、カードバトルでカードを集めてアイテムに変換し、ドローポイントを走り回る。

こうすることで、序盤でも能力値をマックス近くまで上げることが出来る。

FFは基本的にシステムが強いゲームだが、8はその極みだ。強すぎて、それに支配されていると言ってもいい。それを楽しむか、楽しめないかが賛否ということだろう。

ダメージのインフレも顕著になった。ボスのHPは数十万になり、各キャラの必殺技は9999がいくつも飛び出す。

 

ストーリー

7に続いて近未来SF的な世界観。ただ、若さというか幼さは前作以上。

特に女性陣、リノアをどう感じるかが好みがわかれるポイントだ。人にとっては単なるわがままトラブルメーカーで、どこをどうしたらスコールがあそこまで惚れるのかわからないだろう。

スコールという、精神的引きこもりに対し、全てがオープンなリノア、と見るとスコールがリノアに対し憧れに近い気持ちで惹かれていくのも分かる。ただやっぱり急な感じに思えるし、出会いからずっとリノアがスコールにゾッコンなのもなんとも言えない。そもそもサイファーにも惹かれるような、惚れっぽい女性だし。(おハロー、とかはぐはぐ、とかの言動もちょっと引っかかるポイント)

 

ストーリーは魔女を通して、過去から未来がつながる話。人が人にジャンクションする、とかシステムを絡めた設定でもあるのだが、やっぱりアルティミシアが突然出てきた感じはあるし、なんでそこまで魔女に振り回されてんのかもわかりにくい。

 

一番引っかかったのはGFをジャンクションすることで記憶が失われていくことが発覚し、それによって忘れていた「パーティーメンバーが孤児院の仲間だった」ことを思い出したシーン。アーヴァインが急に発表して、「まあいいか」みたいな感じでその後言及されない。

あまり重くするとそのあとやりにくいのは分かるが、それでももうちょっと悲壮感とかあってもよかったんじゃないか。記憶を失いつつ強くなる、というと「テッカマンブレード」というアニメを思い出すが、まああれはちょっと悲惨すぎる。

 

総評

「今後のFFはこっち!」と大きく舵を切った作品。賛否はあるが、新しい、挑戦的な意欲にあふれている。しかし逆に、時代性の強さも感じるので普遍性は失われているかもしれない。

 

 

ファイナルファンタジー9(2000年)

 

アルティメット ヒッツ ファイナルファンタジーIX

アルティメット ヒッツ ファイナルファンタジーIX

 

 PS最後のFF。前作とは打って変わって原点回帰した剣と魔法の物語。キャラクターの頭身も低くなり、古き良きRPGというものを目指した感じがある。

 

システム

装備は頭からアクセサリまで合わせて4つ。それに加えて武器。そして、各装備には固有のアビリティがあり、戦闘を重ねてポイントを貯めることで習得できる。それを制限範囲内で自由に付け替えるというシステムを取っている。

またキャラクターはそれぞれ特殊なコマンドがあり、個性に合わせた育成が必要だ。前述のアビリティシステムと合わせて、前作までで顕著だった「システムが強すぎてキャラの個性が消える」問題を解消したと言える。

主人公が盗賊ということで、敵から盗めるアイテムが非常に強いのが少し気になるが、そこはまあ好みの問題だろう。

ミニゲームもたくさんあるが、カエル集めなどキャラ育成に必須なものほどめんどくさくて時間がかかるのもちょいと気になる。

トータル、巧くまとまっているとは思う。

 

ストーリー

前作までは変わり、個々人が大人になったというか。みなそれぞれしっかり自立している印象がある。ヒロインのガーネット(ダガー)は特にその傾向が強く、前作のトラブルメーカーで場をかき回す存在から、凛として時にはみんなを引っ張る力強い女性になった。

出自に悩むビビや騎士としての使命に揺れるスタイナーなど各キャラの掘り下げも上手い。

ただ一方で、みんなしっかりし過ぎて逆に印象が弱いということも言えるかもしれない。前作までの、良くも悪くもアクの強いヒロインと主人公に対すると、どうしても没入度が低い感じはある。それは万人に愛されるキャラ設計だからこそではあるのだが。

クリスタルの話やラスボスはやっぱり唐突。クジャでよかったじゃん、と思うのは俺だけだろうか。

 

総評

非常にまとまりが良く、ゲームとしてのやりがいもある作品。PSの最終作として高い完成度を誇る。一方で、あまりにまとまりすぎて印象が薄いという、シリーズ作品ならではの弱点も抱えている。

 

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バーッと好きなことを書いたけれども、やっぱりFFがこれだけ人気があって愛されるのもよくわかる。

15も、散々待たされた分注目度も段違いで批判もかなり多いだろうが、FFにはやっぱりみんな期待しているということの裏返しでもあるんだよな。