吐き捨て系日記

もう30になっちゃう男が考えを整理するためにブツクサ綴る、ほんとにただの日記です。

PSで発売されたファイナルファンタジー(7,8,9)を今更まとめてクリアした話

ファイナルファンタジーといえば、国産RPGの代名詞だ。今年になって、ようやく15が発売されるらしい。俺が高校生の頃から作ってたような気がするが。

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それはそうと、俺はこのFFというシリーズをほとんどやってきてなかった。昔からゲーム大好きだった俺に「こんなもん買い与えたら勉強しなくなる!」と親が中々買い与えてくれなかったのもあったし、自由に買えるようになった時には違うジャンルにハマっていた。

でもやっぱりあこがれはあこがれなので、ここにきてPS時代の3つを買って一気にクリアした。

そこで感じた事をまとめておく。

 

 

ファイナルファンタジー7(1997年)

 

 恐らくFFの中でも屈指の人気と知名度を誇る作品。スピンオフが死ぬほど出ているが、昨年のE3でリメイクが発表された。

 

システム

装備は武器と防具、アクセサリが一つずつ。頭とか胴体とかの区別はない。

一番重要なのはマテリアシステムだ。魔法やコマンド、自動効果など様々なマテリアを装備に装着し活用する。そして、それらを機能させ合うことで様々な活用法が生まれる。

たとえばカウンターとついかぎりのマテリアを結合させると、カウンターのあとにもう一回攻撃が入る。強力な魔法にMP吸収を付けるとMPをほぼ消費せず強力な魔法が打ちまくれる。

マテリアは非常に魅力的なシステムなのだが、逆に言うとそれが強すぎる。

マテリアは使い込むとレベルアップし、マックスになると増殖する。そのため、時間をかければ強力なマテリアを全員分用意することが可能だ。

キャラクターは武器やリミット技こそ違うものの、そこまで能力に差が無い。多少鍛えれば全員9999ダメージを出せる。そこにマテリアが加わると、戦力的な差はほぼ無いと言ってもいい。

7は敵もそこまで強くない。ラスボスは特に顕著だ。そのため戦闘に関して爽快感はあるものの、やり応えというのは案外薄いかもしれない。

 

ストーリー

一貫してクラウドセフィロスの物語だ。セフィロスは序盤から登場し、最後まで出てくる。これは評価すべき点でもある。「実は○○が黒幕でした」みたいなのが突然明かされると、やっぱりラスボスに対する印象は薄くなる。そういう意味では、最初からセフィロスに絞ってるのはいいことでもある。

 

キャラの性格等について、やはりみんな若いというか、幼さがある。その若さを乗り越える話ではあるのだが、思い通りにいかなくて喚いたりすぐ拗ねたりとかはちょっと鼻につくところもある。まあそういうところ含めて愛すべきキャラではあるのだが。

 

世界観設定は込み入っているが、それを知るのが大体人づてなのでちょっとわかりにくい。思わせぶりなセリフも多いし、そもそもセフィロスも勘違いしてるし。でもやっぱりミッドガルは魅力的な街だ。

 

総評

PSの性能を活かしてファイナルファンタジーの可能性を広げた作品。そう評価されるのもわかる完成度だ。しかし、これで以降のシリーズに対するハードルが死ぬほど上がったのも事実。どちらにしても歴史に残る作品だ。

 

 

ファイナルファンタジー8(1999年)

 

ファイナルファンタジー?

ファイナルファンタジー?

 

 前作を越えるボリュームと美麗なムービーが話題になった作品。一方で独特なシステムとシナリオは賛否が分かれる。

 

システム

装備は武器のみ。というか、それ以上に大事な「ジャンクション」システム。これがこのゲームの全てと言ってもいい。

ジャンクションとは「召喚獣=GF」をキャラクターに装備する。そして、各ステータスに魔法をセットするシステムだ。さらに魔法は各地にあるドローポイントやモンスターから「ドロー」して集めたり、アイテムなどから「精製」して作り出す。

MPは無く、全て個数で管理される。

このシステムが中々わかりにくいと言われている。そこに加えて、「キャラのレベルがあがるとモンスターのレベルも上がる」システムがある。普通に戦って上がるステータスはたかが知れているので、このジャンクションを活用しないととてもクリアできない。

逆に、これをフル活用するとレベルが一ケタでもクリアできてしまうという極端なシステムだ。そのため、最初から最後まで魔法をいかに集めるか、ということに神経を使う羽目になる。

敵をカード変化や食べることで経験値を入らないようにし、カードバトルでカードを集めてアイテムに変換し、ドローポイントを走り回る。

こうすることで、序盤でも能力値をマックス近くまで上げることが出来る。

FFは基本的にシステムが強いゲームだが、8はその極みだ。強すぎて、それに支配されていると言ってもいい。それを楽しむか、楽しめないかが賛否ということだろう。

ダメージのインフレも顕著になった。ボスのHPは数十万になり、各キャラの必殺技は9999がいくつも飛び出す。

 

ストーリー

7に続いて近未来SF的な世界観。ただ、若さというか幼さは前作以上。

特に女性陣、リノアをどう感じるかが好みがわかれるポイントだ。人にとっては単なるわがままトラブルメーカーで、どこをどうしたらスコールがあそこまで惚れるのかわからないだろう。

スコールという、精神的引きこもりに対し、全てがオープンなリノア、と見るとスコールがリノアに対し憧れに近い気持ちで惹かれていくのも分かる。ただやっぱり急な感じに思えるし、出会いからずっとリノアがスコールにゾッコンなのもなんとも言えない。そもそもサイファーにも惹かれるような、惚れっぽい女性だし。(おハロー、とかはぐはぐ、とかの言動もちょっと引っかかるポイント)

 

ストーリーは魔女を通して、過去から未来がつながる話。人が人にジャンクションする、とかシステムを絡めた設定でもあるのだが、やっぱりアルティミシアが突然出てきた感じはあるし、なんでそこまで魔女に振り回されてんのかもわかりにくい。

 

一番引っかかったのはGFをジャンクションすることで記憶が失われていくことが発覚し、それによって忘れていた「パーティーメンバーが孤児院の仲間だった」ことを思い出したシーン。アーヴァインが急に発表して、「まあいいか」みたいな感じでその後言及されない。

あまり重くするとそのあとやりにくいのは分かるが、それでももうちょっと悲壮感とかあってもよかったんじゃないか。記憶を失いつつ強くなる、というと「テッカマンブレード」というアニメを思い出すが、まああれはちょっと悲惨すぎる。

 

総評

「今後のFFはこっち!」と大きく舵を切った作品。賛否はあるが、新しい、挑戦的な意欲にあふれている。しかし逆に、時代性の強さも感じるので普遍性は失われているかもしれない。

 

 

ファイナルファンタジー9(2000年)

 

アルティメット ヒッツ ファイナルファンタジーIX

アルティメット ヒッツ ファイナルファンタジーIX

 

 PS最後のFF。前作とは打って変わって原点回帰した剣と魔法の物語。キャラクターの頭身も低くなり、古き良きRPGというものを目指した感じがある。

 

システム

装備は頭からアクセサリまで合わせて4つ。それに加えて武器。そして、各装備には固有のアビリティがあり、戦闘を重ねてポイントを貯めることで習得できる。それを制限範囲内で自由に付け替えるというシステムを取っている。

またキャラクターはそれぞれ特殊なコマンドがあり、個性に合わせた育成が必要だ。前述のアビリティシステムと合わせて、前作までで顕著だった「システムが強すぎてキャラの個性が消える」問題を解消したと言える。

主人公が盗賊ということで、敵から盗めるアイテムが非常に強いのが少し気になるが、そこはまあ好みの問題だろう。

ミニゲームもたくさんあるが、カエル集めなどキャラ育成に必須なものほどめんどくさくて時間がかかるのもちょいと気になる。

トータル、巧くまとまっているとは思う。

 

ストーリー

前作までは変わり、個々人が大人になったというか。みなそれぞれしっかり自立している印象がある。ヒロインのガーネット(ダガー)は特にその傾向が強く、前作のトラブルメーカーで場をかき回す存在から、凛として時にはみんなを引っ張る力強い女性になった。

出自に悩むビビや騎士としての使命に揺れるスタイナーなど各キャラの掘り下げも上手い。

ただ一方で、みんなしっかりし過ぎて逆に印象が弱いということも言えるかもしれない。前作までの、良くも悪くもアクの強いヒロインと主人公に対すると、どうしても没入度が低い感じはある。それは万人に愛されるキャラ設計だからこそではあるのだが。

クリスタルの話やラスボスはやっぱり唐突。クジャでよかったじゃん、と思うのは俺だけだろうか。

 

総評

非常にまとまりが良く、ゲームとしてのやりがいもある作品。PSの最終作として高い完成度を誇る。一方で、あまりにまとまりすぎて印象が薄いという、シリーズ作品ならではの弱点も抱えている。

 

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バーッと好きなことを書いたけれども、やっぱりFFがこれだけ人気があって愛されるのもよくわかる。

15も、散々待たされた分注目度も段違いで批判もかなり多いだろうが、FFにはやっぱりみんな期待しているということの裏返しでもあるんだよな。