吐き捨て系日記

もう30になっちゃう男が考えを整理するためにブツクサ綴る、ほんとにただの日記です。

いつから俺は「遅れた音楽ファン」になったのかという分析

最初に言っておくと、別に「最先端が最高!それ以外はカス!」とか「アメリカの音楽最高!日本なんてダサい!」みたいなことが言いたいわけではない。


ただ、自分が流行とか最先端ってのが段々分かんなくなってきたたことは自覚している。それがどっからだったか振り返ってみようかなと思い立った。

俺が音楽を好きになりだしたのは中学の頃。サンプルとして2004年から、日米それぞれのトップ10を振り返ってみる。 

2004年

yougaku.org

001 Usher - YeahUsher – Yeah
アトランタサウンドを感じさせるシンセの上モノ使いに、ハンドクラップがアクセントになったミディアム・チューン!フックでのUSHERLIL JONの「YEAH, YEAH!」の掛け合いが盛り上がるフロアフィラー
002 Usher - BurnUsher – Burn
大ヒット”CONFESSIONS”からの2NDカットはUSHERの真骨頂とも言うべきミディアム・スロウ・ナンバー!
003 Alicia Keys - If I Ain't Got YouAlicia Keys – If I Ain’t Got You
BLAST誌2003年ベストR&Bアルバムに輝いた “DIARY OF ALICIA KEYS”より、この曲をベストに挙げる人も多い、大名曲の”If I Ain’t Got You”
004 Maroon 5 - This LoveMaroon 5 – This Love
2002年発表のデビューアルバム『Songs about Jane』が世界中でゴールド、プラチナム、トリプルプラチナムを達成し、2005年第47回グラミー賞で最優秀新人賞を受賞。
005 Outkast - The Way You MoveOutkast – The Way You Move
Sleepy Brownがゲストボーカルとしてフィーチャーされている。Sleepy BrownはMotownのスターMarvin Gayeを真似して歌ったと語っている。またプロデューサーはCarlton “Carl-Mo” Mahoneによるもの。
006 Hoobastank - The ReasonHoobastank – The Reason
2003年にリリースされたHoobastankの『The Reason』 「The Reason」のヒットにより、2005年のグラミー賞にまでノミネートされ、一躍その名がしられるようになったフーバスタンク
007 Mario Winans - I Don’t Wanna KnowMario Winans – I Don’t Wanna Know
天性の歌声はもとより、R.KELLYやJOE等のアーティストと肩を並べる程の才能の持ち主ですが、本作もその才能を十分発揮した、美しすぎるメロディー・ラインに胸がキュンとなるメロウチューン!
008 Outkast - Hey Ya!Outkast – Hey Ya!
Outkastの5枚目のアルバム”Speakerboxxx/The Love Below”の”The Love Below”に収録されているAndré 3000のシングル。
009 Ciara - GoodiesCiara – Goodies
歌だけでなく、ダンスの腕前、ルックスも抜群と全てを兼ね備えたCRUNK&Bの女王シアラのデビューアルバムからの同名タイトルカット。
010 Terror Squad - Lean BackTerror Squad – Lean Back
TSことTERROR SQUADの衝撃的シングル!!! BUSTA RHYMESやROOTSを手掛けたプロデューサー SCOTT STORCHプロデュースのハーコーなビートに TERROR SQUAD勢の容赦ないライミングの集中砲火!

 

懐かしいなーと思う一方、アレ?と思う部分もある。マルーン5やフーバスタンクなんかのロック勢は当時も聞いていたし、アウトキャストなんか嫌になるほど町中でかかってた記憶がある。

ただ、アッシャーとかアリシア・キーズ、その他ヒップホップやR&Bに関して全く聞いてなかった疑惑が出てきた。

 

続いて日本

2004年(平成16年)のヒットシングル曲【PRiVATE LiFE】年間ランキング

 

瞳をとじて 平井堅 2004/04/28
Sign Mr.Children 2004/05/26
Jupiter 平原綾香 2003/12/17
ORANGE RANGE 2004/10/20
掌/くるみ Mr.Children 2003/11/19
かたちあるもの 柴咲コウ 2004/08/11
ロコローション ORANGE RANGE 2004/06/09
君こそスターだ/夢に消えたジュリア サザンオールスターズ 2004/07/21
河口恭吾 2003/12/10
10 Mickey Gorie with Jasmine&Joann 2004/09/08
 

 

これはさすがに全部わかる。バンド、ソロシンガーにお笑い。結構バラエティ豊かなように思える。

ちょっと時代を進めて2008年を見てよう。

2008年

yougaku.org

001 Flo Rida - LowFlo Rida – Low
2008年度、年間チャートNo1ソング。
Billboard Hot100」最高位は10週連続1位。
002 Leona Lewis - Bleeding LoveLeona Lewis – Bleeding Love
UK新人女性歌手レオナ・ルイスの大ヒット・シングル。イギリス出身の女性歌手がアメリカのヒット・チャートのトップに躍り出るのは、1987年にシュープリームスの“You Keep Me Hanging On”をカヴァーしたキム・ワイルド以来約20年ぶりとなる。
003 Alicia Keys - No OneAlicia Keys – No One
世界の歌姫Alicia Keysのナンバーワンと呼び声の高い傑作アルバム”As I Am”からの人気曲”No One”
004 Lil Wayne - Lolli popLil Wayne – Lolli pop
Lil Wayneの2008年特大ヒットアルバム『THA CARTER III』より「Lollipop」
005 Timbaland - ApologizeTimbaland – Apologize
アメリカン・ロック・バンド、OneRepublicをフィーチャーしたTIMBALANDのバラード・ヒット曲「Apologize」
006 Jordin Sparks - No airJordin Sparks – No air
アメリカン・アイドル」シーズン6優勝者、ジョーダン・スパークス。待望の2枚目シングルはChris Brownフューチャリング
007 Sara Bareilles - Love SongSara Bareilles – Love Song
第51回グラミー賞(The 51th Annual Grammy Awards)ソング・オヴ・ザ・イヤーノミネート。
最優秀女性ポップ・ヴォーカル・パフォーマンスノミネート
008 Usher - Love In This ClubUsher – Love In This Club
シングルヒットチャートでFlo-Rida Feat. T-Painのヒット曲『Low』を抜き1位を獲得。
ゲストにはYoung Jeezyを迎え、プロデューサーはPolow Da Don。
009 Chris Brown - With YouChris Brown – With You
ティーンの憧れである卓越したダンスのスキル、ヒップホップ/R&Bファンを魅了するアルバム!
そのアルバムの中から、Chris Brown「With You」
010 Chris Brown - ForeverChris Brown – Forever
Album:「Exclusive: The Forever Edition」からのシングルカット
全米2位、年間チャートでも10位を記録した。

 

アレ…?もうわかんねえぞ。さすがに一位のフロ・ライダーは知ってるけど、それ以外は名前ぐらいしかわからねえ。後、バンドがもういないな。下の方まで見たけど、バンド系で一番高いのは3 Doors Downの52位。リンキンパークも55位だ。

すでに、バンド系はこのころには流行から降りていたってことなのか。
そして俺はそれに気づいてなかったのか。
というか、このころメタルにどっぷりだったのでそもそもランキングに興味が行ってなかったというのもあるが。


続いて日本

2008年(平成20年)のヒットシングル曲【PRiVATE LiFE】年間ランキング 

truth/風の向こうへ 2008/08/20
One Love 2008/06/25
I AM YOUR SINGER サザンオールスターズ 2008/08/06
キセキ GReeeeN 2008/05/28
羞恥心 羞恥心 2008/04/09
HANABI Mr.Children 2008/09/03
そばにいるね 青山テルマ feat.SoulJa 2008/01/23
DON'T U EVER STOP KAT-TUN 2008/05/14
LIPS KAT-TUN 2008/02/06
10 Beautiful days 2008/11/05

 
おっと、ジャニーズ無双。

この中で一番聞き覚えのあるのはGreeenのキセキだな。しかし…ジャニーズってだけでタイトル見てもどんな曲かわからなくなってきた。
別にジャニーズだから避けてる、ってわけでも無いんだけど耳に入る量が減ってきてたのかもしれない。

また、こちらもバンド系が少ない。下まで見ると、ウーバーワールドが40位にランクインしているが、これにはガンダムの主題歌補正も多少あるだろう。その下にマキシマムザホルモンがいるくらい。

段々どっちの流行も分かんなくなってきたぞ…

最後に昨年のランキング

2015年

yougaku.org

001 Mark Ronson – Uptown FunkMark Ronson – Uptown Funk
第56回グラミー賞「最優秀男性ポップ・ヴォーカル・アルバム」を受賞した世界的スーパー・スターのブルーノ・マーズがゲスト参加!イギリス出身のDJ,Mark Ronsonの4枚目のアルバム「Uptown Special」収録曲。
002 Ed Sheeran - Thinking Out LoudEd Sheeran – Thinking Out Loud
Ed Sheeranの2ndアルバム「Multiply」収録曲。
003 Wiz Khalifa – See You AgainWiz Khalifa – See You Again
ピアノ&ボーカルにCharlie Puthをフューチャーした、ラッパーWiz Khalifaの楽曲。2013年に交通事故で他界したPaul Walkerの遺作となった映画 「ワイルドスピード7」(邦題:ワイルド・スピード SKY MISSION、2001年から公開されたストリート・レーシングをテーマとしたカーアクション映画の7作目)のサウンドトラック収録曲。
004 Fetty Wap – Trap QueenFetty Wap – Trap Queen
TwitterInstagramを始めとするSNSで注目を集め、ヒットを記録したFetty Wapのデビューシングル。
005 Maroon 5 – SugarMaroon 5 – Sugar
マルーン5の5枚目のスタジオ・アルバム「V」収録曲。
006 WALK THE MOON – Shut Up and DanceWALK THE MOON – Shut Up and Dance
WALK THE MOONの2ndアルバム「Talking Is Hard」収録曲。
007 Taylor Swift – Blank SpaceTaylor Swift – Blank Space
Taylor Swiftの約2年振りとなるアルバム「1989」収録曲。
008 Silento – Watch MeSilento – Watch Me
アトランタ出身のラッパーSilentoのデビューシングル。
009 The Weeknd – Earned It (Fifty Shades Of Grey)The Weeknd – Earned It (Fifty Shades Of Grey)
映画Fifty Shades Of Greyのサウンドトラック収録曲。
010 The Weeknd – The HillsThe Weeknd – The Hills
2015年に発売が予定されているThe Weekndの2ndアルバム「Chapter III」リードシングル。

このころには再び洋楽聞くようになってたので、ブルーノ・マーズとかテイラースウィフトとか知ってるのもある。にしても、半分くらいしかわからない。マルーン5はいるが、昔とはスタイルが違う。

ただ、やっぱり傾向として現在の潮流の兆しは10年以上前からあったってことがランキングを眺めるとわかる。
それをつかめたかどうかって言えば、俺はつかめてなかった。


続いて日本。予想はつくのだが…

2015年(平成27年)のヒットシングル曲【PRiVATE LiFE】年間ランキング 

僕たちは戦わない AKB48 2015/05/20
ハロウィン・ナイト AKB48 2015/08/26
Green Flash AKB48 2015/03/04
唇にBe My Baby AKB48 2015/12/09
コケティッシュ渋滞中 SKE48 2015/03/31
今、話したい誰かがいる 乃木坂46 2015/10/28
太陽ノック 乃木坂46 2015/07/22
命は美しい 乃木坂46 2015/03/18
青空の下、キミのとなり 2015/05/13
10 Don't look back! NMB48 2015/03/31

出たこれ。嵐とAKBの二択。


以前、「アイドルが面白い」って記事を書いた。

inak555.hatenablog.com


にしたって、これはねえだろ~。
ちなみにこの下に行くと三代目が入ってきて、それ以外のアーティストで一番高いのがB'z。その下にSMAPやらモー娘。やらK-POPが入ってくる。どれもコアな固定ファンを持つアーティストだ。

別にアイドルのサウンドが悪いとかそういう話ではなくてさ。
俺も聞くには聞くんだけど、ここまで売り上げが寡占されんのもちょっとな、という。
アメリカのランキングはラップだらけ、ってのとはまた違う感じ。

どこから変わった?

まず洋楽のチャートに関して。

これは単純だった。2000年代半ばのランキングを見ればわかるようにバンドが売れる時代からR&Bとヒップホップの時代への転換点が来る。
そこで俺はR&Bとヒップホップに乗れなかった。そうした経緯があって今のランキングだから、久しぶりに見て面食らうのもしょうがない。

ここに関して俺の感覚なのだが、日本でR&Bとかヒップホップというと、2000年代には一度「終わった流行」にしてしまったという記憶がある。
実際にどうだったか、ではなくあくまで流行とかステレオタイプ(それも俺の)の話だ。


90年代末、MISIAとか宇多田ヒカルとか、優れたR&Bシンガーはいたし平井堅とか久保田利伸なんかもいた。ヒップホップもDAYONEからスチャダラを経てドラゴンアッシュ、リップやキックの時代があった。しかしそれが一過性の流行で終わった。
アメリカで着実に文化を根付かせていく一方で、日本ではR&Bとヒップホップは流行として消費してしまったように思える。

俺はというと、もちろんそうしてしまったからこそ流れを見過ごしていた。
結果、今の全米音楽の潮流に戸惑っているわけだ。


実際のところ、単に流行じゃなくなっただけで、アングラでカッコいいものは昔からたくさんあったし、だからこそ紡がれてきた日本のヒップホップ文化が今はバトルブームを導き、いとうせいこうが再評価される時代がきているわけだが。 


次に日本のチャートについて。

このような状況が起こったのは何も最近の話じゃない。

Beginner AKB48 2010/10/27
ヘビーローテーション AKB48 2010/08/18
Troublemaker 2010/03/03
Monster 2010/05/19
ポニーテールとシュシュ AKB48 2010/05/26
果てない空 2010/11/10
Love Rainbow 2010/09/08
チャンスの順番 AKB48 2010/12/08
Dear Snow 2010/10/06
10 to be free 2010/07/07

 

2010年にはすでにこうなっている。

問題はそっから5年経っても面子がほぼ変わらないってのが凄いというか恐ろしいというか。

95年のランキングと2000年のランキングを比べたら、そりゃ入ってる人は全然違うし流行も違う。
でもここ5年は、中心にいたものがずっと同じってことだ(乃木坂とAKBは違う!とかそういうのはいいです)。
まあAKBも曲によってはジャンルも違うんだけれど、パッケージとして同じ。


俺の問題を日本のせいにしたくはないが、しかしこのランク。
明らかに日本の音楽文化の潮流が見えにくくなってきている。
もちろん、新しい音楽は出てきているし変化はある。
しかしそれに気づくためには今までとアンテナの張り方を変えなきゃいけないんだろう。

そもそも上に貼ってったランキングはCD売り上げだし、何年か前から「CD売り上げと配信売り上げの乖離がすごい」みたいな話題はあったわけだし。
アイドルが強いってのはそこにファンダムを最大限活用するビジネスがあるからこそ、ってのもある。
また、現在ではyoutubeやストリーミングの再生回数ってのが日本でも重要視されつつある。


まあ、だから「音楽業界はこうしろ!」ってわけでもないのだが、俺自身いろいろと見直して振り返るべきだなと思わされる結果だった。
都合よく理由つけて流行に乗ったり乗らなかったりしてるとこうなるんだろうな。

若ぶって「流行!最先端!」って騒ぐのもアレだけど、思い込みで分かった気になってるのも良くないと思うし、ちゃんと見聞きはしてこうなってことで。