吐き捨て系日記

もう30になっちゃう男が考えを整理するためにブツクサ綴る、ほんとにただの日記です。

「意味」と「結果」

最近、モノの「意味」の在り方について考えさせられる言葉をいくつか聞いた。

 
一つは杉作J太郎先生のお言葉。

これはずーんと来た。それこそ、少し前の俺は音楽やら何やらに結果や目的を、それこそ生み出す側に求めていたように思う。
要は「ロックなんだから○○しろよ」みたいな。

自分に結果を求めずに人に求めてる辺りが中々ズルい。
あくまでそれは俺の中だけで生み出すものだ。

もう一方はこちら、

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伝説の格ゲーマーにして、プロゲーマーのウメハラ(敬称略)の講演。
こちらの質疑応答(1:36:20ぐらいから)の中で、「素人と玄人が同時に楽しめるゲームとはどんなゲームか?」という質問があった。それに対する回答。

大人になったり、マニアになると楽しめるものが減っていく。それは、「意味を考える」ようになるから。
意味を考えるとつまらなくなる。

もっと根本的な、早い!気持ちいい!などの「感覚」は初心者も玄人も同じ。
だから、そこを目指すべきだと思う

という言葉があった。 

 この講演は全編面白かったけれど、特にこの部分が響いた。

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前に引用したJ太郎先生の言葉と合わせて俺なりに考えると、「意味」=「結果」だと思う。

物事が何か動き、その結果があり、意味を産む。

それは社会的な、あるいは個人的なものかは様々だろう。しかし大事なのは、スタートは「動き」そのものであるということ。
その「動き」を見る、聞く、感じることが「体験」だろう。

いつしか俺はそれを繰り返すうちに、先回りして「結果」=「意味」でしか物事を見なくなっていたんだろう。
例えるなら、評論だけで語って、実際には聞いてないみたいな。さすがにそこまでにはなって無かったが、似たようなもんだろう。

 

もっと原点の「動き」を見ていなかった。そしてその結果、「意味」すらも読み誤って、「動き」をも読み誤る。


実際聞いてみれば、そりゃ良いものは良いのよ。
だから「意味」とか「結果」が生まれてるんだ。

その「動き」そのものに対する自分の視界を曇らせてはいけないなと思う。

ちょっと前から聞くジャンルの幅やらなんやらを広げて、前まで全然興味が無かった分野にも触れるようになった。
すると、やっぱ良いものは良いんだよな。
原点としての「動き」ですでに素晴らしい。

そうやって自分の視界で「動き」を見て、「意味」を見ていくと、今までと全然違ったものが築き上げられていく。
すげー単純に言うと、楽しいんだよな。


そりゃもちろん、好き嫌いはある。ただ、良いものは良い。
カッコいいし、音も気持ちいい、でも好みじゃねえな!
そういう風になってきた。

そっから先はもう、俺の問題というか、言ってしまえば性癖の話(エロのことではなく)
こればっかりはもうどうしようもないだろう。

で、そんな性癖を他人と比べてどうこうしてもしゃあないのだ。

互いに今ここで体験している「動き」そのものを語り、共有しあうこと。
その先にたどり着く「意味」や「結果」が異なったとしても、まあいいじゃん、ってな気軽な感じになれた。
まあ、昔の肩肘張ってた自分も今見れば恥ずかしいは恥ずかしいんだが、自分なりに理想を追い求めて必死こいてたところは別に否定はしない。
やり方が間違ってたな。

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The Avalanches / Subways

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ジャンルもよくわからんし、PVもよくわからん。
ただただ聞いていて気持ちいい。
というかアルバム通して全編凄く聞いていて楽しい。
おすすめです。


Oathbreaker / 10:56~Second son of R.

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こちらはより直接的にこっちに圧を掛けてくるタイプのサウンド。
俺はこういうのにガンガン乗っかってしまうタイプ。
前半の不穏で暗いパートからブチ切れハードコアサウンドへ一気になだれ込む。
決して明るい曲じゃない。聞いてて「楽しいか?」って言われるとわからんな。
ただ、凄く好きだ。全員これをやれとは言わんけど、こういう人らがいてくれないと俺は辛い。


楽しい音楽は楽しく聞くし、激しい音楽は激しく聞く。
どっちも俺には必要なんだよなぁ。欲張りかもしれんけど。