昔の俺に正直に。
何度か話題に出してるAmazonプライムの番組『有田と週刊プロレスと』
相変わらず楽しく見ているんだが、その第2シーズン19回。
その回はいわゆる「高田vsヒクソン」のお話。
言い換えれば「プロレスと総合格闘技」。
ゲストのビビる大木は表紙を見た瞬間「これはよくないな~。これを語るのはよくない。」と声を上げる。
シーズン1で、「安生道場破り失敗」の回に出たケンドーコバヤシも同じようなことを言ってたのが印象的だ。
ま、内容は実際に見てくれって感じなんですが、俺がしたいのはそことは別の話。
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ふらりと番組の感想を見に2ch(今は5chなのか?)を訪れた。
デリケートな話題ではあるものの、思い出話で古くからのプヲタから最近のファンから、大いに盛り上がっていた。
そんな中で目に留まった、ぐっと来た書き込みがあった。
無断転載ってことになると色々めんどくさそうなので要約すると、
『俺は当時から台本アリって分かってたよw。とかいうよりも「いやー当時はマジでガチだと思ってた」と正直に言えるプロレスヲタでありたい』
という感じ。
プロレスの幻想が打ち砕かれた瞬間、というテーマだからこそ出てきた書き込みだと思う。
ヤオガチ論争は置いておくが、この姿勢は凄く大事だよなあと。
「よく考えたら、何であんなもんにハマってたのかわからん」
とか言い出すのってズルくね?ってこと。
熱中してたものからふと離れると、急激に冷めてしまうことは誰にだってあると思うんすよ。
ただね、自分が好きだったものを後から否定すんのは、当時の自分も否定することになるし、過去にあったその現象や文化自体も歪めてしまうんじゃないかって。
人も社会も変わってくもんだけどさ、変わることと過去を無かったことにするのはイコールじゃないないじゃん、と。
っていうか考えを変えるってことが凄い悪いことだと思われてる節があるんだよな。
だから、「俺は当時から考えが一貫している」というポーズを取ろうとしてしまうのかもしれん。
あるいは、過去を全否定してしまうみたいな。
昔の俺は間違ってました!すみません!って。
その「間違ってた」ってのも今の時代、今の年齢の価値観であってさ…
そういう人々の考えが積み重なると、文化や現象の認識も大きく変わってくる。
プロレスの話に戻せば、「当時から台本アリって分かってるやつはいっぱいいたよ」みたいな。
嘘こけ、映像を見る限りとてもそうは思えない熱狂っぷりだぞ。
一方で、「やっぱ昔が最高だわー」ってな具合で今現在を腐し続けるやつってのも相当厄介なんだけれど、それはまた別の話。
まとめると、カッコつけて昔の自分を貶めちゃうのは逆にカッコ悪いな、と思った次第です。
つーか、中学生の自分も今の自分もそんなに変わらんと思うしな。
開き直るわけではなく、昔の自分は自分、今の自分は自分でしっかり向き合わないといかんなと。
「俺は○○が一番カッコいいと思って追っかけていた。」
それの何が悪いんだよって話で。
まあ、例えばそれで誰かを傷つけてたってんならまた話は変わってくるんだけどさ。
それはそれとして、今の自分がケジメ付けるしかない。清算は出来ても過去は消せないからな。