吐き捨て系日記

もう30になっちゃう男が考えを整理するためにブツクサ綴る、ほんとにただの日記です。

今さら『ジャッジアイズ 死神の遺言』をプレイしたのでレビュー

 

 

木村拓哉主演! さらに実力派俳優陣・アーティストが骨太な物語を盛り上げる!
本作の主人公を演じるのは、俳優・アーティストである木村拓哉。 失意のどん底に突き落とされながらも、再び立ち上がる主人公・八神隆之を熱演! さらに主人公を取り巻く主要キャストに、谷原章介滝藤賢一中尾彬といった実力派俳優陣が集結。 ロックバンド[ALEXANDROS]による楽曲も、骨太な物語を盛り上げる。 八神は陰謀を暴き、全ての謎を解き明かすことができるのか―――

 
言わずと知れた『龍が如く』スタジオが制作したアクションゲーム。
何と言っても主演があの木村拓哉

他にも中尾彬滝藤賢一谷原章介などを迎え、龍が如くとは異なった形で神室町を魅せていく。

ゲームシステム

バトルやアドベンチャーパートは基本的には龍が如く
とはいえ、主人公の八神はカンフー主体の格闘スタイルを用いるため操作感が龍が如くとは大きく異なる。

主人公がヤクザでは無く探偵&弁護士、ということでそれにちなんだ「尾行」「操作」などの要素が追加されている。

キャバクラは無いが、サブストーリーで出会った女性と恋仲になることが出来る。

評価

ストーリー&演出

ストーリー及びその魅せ方に関しては文句なし。
どうしてもヤクザのパワープレイになりがちだった龍が如くとは異なり、あくまで「探偵」であるため、本当に少しずつ真実に近づいていくという実感がある。

また、逆にヤクザや警察と比べると弱い立場であるが故の歯がゆさや、そこからの逆転劇などはカタルシスが感じられる。

謎の殺人鬼「モグラ」の猟奇的な犯行、特に身近な人物がその被害にあった際の見せ方は抜群だった。

話の中に矛盾や疑問点が無いわけでは無いし、結局ヤクザの事務所殴りこんでパワー解決かい!みたいなこともあるんだけど、全体としては凄く良かったと思う。
エンディングの軽く小気味イイ感じも好き。

サブストーリーも探偵という立場を軸に、不倫調査から猫探しまで多彩。

街中の様々な人物と仲良くなるフレンドイベントも各所に存在。
フレンドイベントを全て終わらせると発生する京浜同盟との対決は、本編ラスト並みに盛り上がる(ちょっと笑える)感じでやった甲斐があったと感じられた。

木村拓哉筆頭に役者陣の演技もかなり高水準。
陰を抱えつつ、どこか飄々としてそれでいて熱い部分を持つ「八神隆行」というキャラクターに木村拓哉が完璧にシンクロしていた。

また、谷原章介の二面性のある演技も迫力があって大変良かった。

ゲーム性

正直、タルいと感じる部分が多かった。

八神のカンフー主体のアクションは確かにスタイリッシュでカッコいいんだけれど、ワンボタンでパンチが2発出たりする仕様のため、思った通りの動きをさせるには若干の慣れがいる。
また、敵キャラは極2などと同じタイプ、こちらの攻撃はガンガン避けるし割り込みガードやスーパーアーマー(攻撃を受けても怯まない)タイプの敵がゴロゴロ出てくる。
それ故、効率などを考えるとどうしても攻撃パターンが限られてくる。

雑魚は発剄、中ボスクラスの雑魚には強攻撃連発、ボスは削ったらブーストでごり押し、という作業になりがち。

また、探偵であるが故か武器が道端に落ちているものだけになっているのも少し残念。
防具も無く、戦闘に向けてこちらが準備できることが少ない。


キャラ育成もかなり縮小されている。
攻撃力や体力などは3段階しが上がらない。
それ以外の細かいスキルなども、極2と比べるとかなり減っている。
武器も少ないためEXアクション自体も減少傾向。

飲食自体は行えるものの、入手できる経験値は初回にちょっとだけ。
後は体力回復の手段でしかないため、極2のように飲食店を周って色んなメニューを食べよう、って気にならない。


雑魚が凄まじく遠くからこちらを見つけて全力で追っかけてくるのも極2などと同様。
今回はそこに「京浜同盟」という、ただただめんどくさいシステムが乗っかってるため余計に雑魚がうざい。

せめて大量の資金、もしくは強化ポイントが貰えるってんなら良いんだけれど、京浜同盟のボスを倒したところで貰えるものがショボいってのが何よりムカつく。いくら倒しても毎回同じセリフで同じ戦法のやつと何度も戦わされるってのも大概飽きる。
あと、上述の京浜同盟との決戦イベントも、盛り上がって終わったと思ったら結局いなくならないってのが何より残念。

よっしゃ!みんなと協力して京浜同盟倒したぞ!

↓ピロン♪

キムさん「八神さん!京浜同盟が!」


探偵パートは尾行が何よりめんどくさい。
ダラーっとついていって振り向きそうになったら隠れる。
これをひたすら繰り返すだけ。

そのくせやたら数が多いし長い。
意味も無く遠回りしてんな、って初見でも気付くし。
同じ看板や車でも隠れられるのとそうでないのと、近づくまで分からんってのも地味に嫌だった。


ミニゲームに関しては見返りが少ないというか。
VRすごろくがアイテムや資金に関しても圧倒的にリターンがデカく、それ以外のゲームをわざわざやる気にならない。
経験値はちょっとしか入らないし、武器や防具はそもそも存在しないし、能力強化が入るわけでも無いし。

特にドローンレースは難易度設定が明らかにおかしい。
極とか0のポケサーにも大概イラつかされたんだけれど、これはかなり精密なプレイヤー操作を求められる分余計にストレスが溜まる。
そのくせ1リーグが5レースの合計ポイント制、チャンピオンリーグは10レースという長丁場になる。
後で逆転出来るほどポイントがバラけるわけでも無く、結局「速杉」が大抵1位2位に居続けるし。

でもストーリー上必要なのはフレンドイベント解放のためのビギナーリーグだけ。
明らかに調整がズレてる。

ドローンパーツのための2Dコードにしても50個も必要だったんか?


変装衣装は何個か手に入るものの、ストーリー上変装が必要な場面でしか着替えられないし、いくつかは指定になっている。
じゃあわざわざ選べるようにしなくてもいいんじゃ?と思ったり。


推理や法廷パートはいくつかあるが、選択肢を間違えても特にお咎めも無く、結局正しい選択肢を選ばされて話が進んでいく。
ミスったらゲームオーバーとまでは行かなくとも、もう少し展開が変わるなどの幅が見たかった。

感想

良い部分と正直あんまり…な部分が混在していたな、というのが個人的な感想。

龍が如くシリーズは何作かプレイしているため、既視感を覚えることもあるにはあったが、新しいシリーズを作ろう!という意思は強く感じられた。

ドラマパートとゲームパートのバランスが取れてくれば間違いなく名作シリーズになり得る、その兆しを感じられる一本でした。

次回作、ロストジャッジメントでは更なる進化を期待しています。


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