吐き捨て系日記

もう30になっちゃう男が考えを整理するためにブツクサ綴る、ほんとにただの日記です。

【PS4】龍が如く7~光と闇の行方~ クリア感想

 


これまた今さらクリアしました。

ステイホームの中で龍が如くシリーズにハマり、ジャッジシリーズに移っていった中、高い評判は聞きつつも敬遠していた本作。
まあやらず嫌いもよくないということでこの度プレイ。

結論から言うと、その高い評判ってのも納得の一作でした。


てなわけで感じた諸所を残しておきます。
発売から数年経ってますが一応ネタバレ注意ということで。







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概観

何といっても「龍が如くがコマンドRPGに?」という衝撃。

ド派手かつ荒唐無稽ななアクションが売りだった龍が如くシリーズをここまで大きく路線変更するというのは、驚いたと同時に戸惑いも大きかった。

アクションゲームとしての部分はジャッジシリーズに引き継がれたわけだが、20年近く続いてきたブランドをここまで変えるというのはやはり凄い。

そして主人公。

桐生一馬というアイコンを退場させ、新たな主役を作る。
そのためには「キムタク」レベルのアイコン性が必要なんだろうな、ということを以前書いた。

今作では春日一番という完全新規のキャラクターを主役据えている。
これがいかに勇気がいることか、というのは想像に難く無い。


これらの不安要素を、本作はしっかり克服していると個人的には思う。

もちろん完璧か?と言われれば言いたいこともあるが、しっかりRPGとして面白く、主人公も主人公として「龍が如く」を動かしていった。

ストーリー

桐生一馬が既にキャリアを積んだ伝説の極道であるのに対し、春日一番はそれほど大きくない組の下っ端。
そしてそれもすぐに失い、地位も名誉も仲間も何も持たない男としてホームレスから再スタートすることになる。

ここから成り上がっていく、仲間を集めていく、というストーリー構成がとても爽やかで印象が良い。
RPGというゲーム性ともマッチしている。

仲間たちも脛に傷を持ちつつも、各々の信念や行動原理がしっかりしており、「仲間」として愛着がわきやすい。

そして、極道の終焉、政治とヤクザ、グレーゾーンな人々という龍が如くならではのテーマを中心にしつつ、それらを現代的に解釈、そしてコインロッカーベイビーを絡めたミステリー性、荒川と一番の親子愛など多様なテーマが上手く一本のストーリーに結実している。


繰り返しになるが、とても爽やかなストーリーだった。
妙な捻くれや照れが無く、真っすぐにテーマと向き合い、描く姿勢。

「勇者」に憧れる一番というキャラクターも相まって、これぞJRPGと思わせてくれた。

バトル

所謂コマンドRPG
そこに相手との位置関係などを絡めたバトルシステムを採用している。

また、ドラクエ的なジョブチェンジによって様々なスキルを覚えていくことが出来る。
ジョブを変えても受け継がれるスキルやステータスもあるので、いくつものジョブを経験することで隙の無いキャラクター育成が可能になっている。

弱点属性なども設定されており、それを上手く突くことで有利になるなど、ペルソナシリーズからの影響も見える。

ただペルソナと比べると属性も少なく、こちらの攻撃を選ぶ自由度が薄いというか。
例えば多くの敵の弱点となり得る電撃だが、電撃スキルを覚えられるのは一部のジョブのみで、且つ受け継げるのは1種のみ。

なので取りあえずそれ覚えたらそれだけ連発するみたいな形になりがち。

逆にこちら側は弱点を突かれてピンチみたいなことには余り陥らないので、敵の弱点を突けるスキルを継承したら後は個別の強技ゴリ押しみたいなパターンが多かったかな。

強い敵、というのもいないわけでは無いが、大抵理不尽なぐらい攻撃力が高かったり即死技を連発してくるみたいなもの。
戦闘システムを上手く活かして戦う、という感じでは無かったように思える。


位置合わせに関しても自由に動けるわけではないので、範囲攻撃で多数に攻撃しよう、ってのも成功するかどうかは運でしかない。
戦闘する場所にもよるが、基本やたら距離を取るので攻撃の度に近づいたり離れたり、というのもテンポを悪くしている。

RPGなのでレベル上げって要素もあるのだが、固定で高経験値の敵が沸くスポットが定期的にあるのでよっぽど縛ろうとしない限り困ることは無い。
まあ他のRPGのように行けるエリアが徐々に増える、って形では無いのでしょうがないと言えばしょうがないのかもしれないが。

アドベンチャー

ここは過去の龍が如くと同様。

街中でサブクエストを受けたり、プレイスポットで遊んだり、飲食店で食事したり。

会社経営という要素が加わり、物件の買収や投資などを行っていくことで大きな利益を得られるようになる。

ここに関しては良くも悪くも変わってないかなという。

やって得られるアイテムの中に強力なものは確かにあるが、別になくてもそんなに困らないバランスなので、クリアは必須では無い。

ただせっかくやるならもうちょっといい報酬があっても良かったんじゃ、という気も。
結局高い金払えば店売りでカバー出来ちゃう、となったら最初からやる気にならんし。

感想

当初の不安などどこ吹く風、完全新規シリーズとしてしっかり面白かった。
ただ、大事になってくるのはこの後なんだろうなという。

しっかり成り上がった一番を、次回作で再び一からにするにはどうしたらいいのか。
仲間たちはどうするのか。

ジャッジシリーズも同様の課題に直面しているわけだが、人気シリーズとしてここから更に大きくなっていくためには避けられない壁でもある。

マンネリから脱却できるか、「いつもの龍が如く」を続けていくのか。

生みの親である名越氏が退社したというニュースもあるが、日本のゲームシーンをけん引するタイトルの一つとして今後の発展を期待しています。

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エラそうに色々書いてしまったが、やっぱ好きなシリーズなので長く続いてほしいなと。